フーリガン映画 その2 | STUDIO 67

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ザ・ファーム

 

トム・クルーズの同名映画にあらず。

あちらのファームは「会社」の意味だが

こちらのファームは「フーリガン集団」の意味。

 

無名時代のゲイリー・オールドマン主演のテレビ映画。

なんと不動産会社の社長で、スーツの似合う紳士である。

 

そんな男がワールドカップ目前

このままじゃ他国のフーリガンに負けちまう!

イングランドのファームは俺がシメる!」などと言い出すもんだから

それはいいけどお前がリーダーは気に食わん

だったら戦争じゃあああ!

と喧嘩をおっ始めるのであった。

 

ザ・フーリガン

 

ド直球なタイトルだが、原題は「I.D.」である。

 

凶悪なフーリガン逮捕のため、ファームに潜入した捜査官だが

次第に誰よりも狂暴なフーリガンになっていく・・・という

潜入捜査官ものの定番パターン。

主人公の行動を案じた警察は、別件でファームを一斉検挙。

梯子を外された形の主人公は・・・ラストシーンが印象的。

 

一時期マルーン(ワインレッド)のMA-1が流行ったが

この映画の影響かもね。

イギリスではカルト映画らしいが、日本ではDVD未発売・・・。

 

フーリガン

 

いやもっとタイトルひねれよ配給会社も・・・

という感想がどうでもよくなるくらい素晴らしい映画

 

主人公がアメリカ人でフーリガンのことを良く知らない、

という設定がフーリガン初心者(?)にも優しい映画である。

 

気弱なアメリカ人主人公がイギリスに渡り

姉のもとに身を寄せるが、親戚はファームのリーダーだった。

次第に主人公もフーリガン活動に生きがいを見つけて・・・。

 

「ザ・フーリガン」と似たプロットだが、見終わった感想はまったく別。

フーリガンを「絶対悪」ではなく「必要悪」として描くあたり

日本の任侠映画にも通じる作風。

今回紹介した映画でどれを見るか、と言えば絶対コレ

 

フットボール・ファクトリー


 

コカインと喧嘩に明け暮れる、高田延彦似の男が主人公。

 

ファクトリーもファームと同じく、フーリガン集団のこと。

主人公は敵対するファクトリーにボコボコにされながらも

一命を取りとめ、人生について考える・・・というお話。

 

実話がもとになっているそうだが

生々し過ぎてあんまりカッコよくないのよ

登場人物オッサンばかりで地味だし

コカイン吸って暴れる馬鹿に共感できないしね。

 

抽選で対戦チームが決まった瞬間に喧嘩が始まったり

クスっと笑えるところはある。

観る機会があれば・・・ってとこ。

 

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最後にまったくの余談だが、2002年ワールドカップのころ

警備員だった僕はフーリガン対策として

ブリティッシュパブに派遣されたことがある。

彼らはみな陽気で紳士的であったことをつけ加えておこう。