クローバー SF FANTASY FIGURE 1/86 プラスケールシリーズ オーラバトラー4セット
1/86というミニサイズのプラ人形4体入り。個別でも売られてたみたいです。
外箱裏面。気合いの入ったジオラマ写真が中身への期待感を持たせてくれます。
しかし。
「膜翅は透明プラ板等でつくります。」
ふむふむ、翅(はね)は自作しろって事ですか……オーラ・バトラーの大きな特徴のひとつの、翅がデフォルトで付属しないとは!
パイプ等も自作して?
ポーズも自分でつけてくれと。
これは怪しくなってきた(;¬_¬)
当時これいくらだったんでしょうか。一個250円で1000円くらい?……いやぁ。700円以下じゃないと買わないかなぁ……(^-^;
外箱には、商品の基本的な持ち味ではなく、改造し、ジオラマを製作する事を提案する文面のみです。
これは完全に、低年齢層向けの商品ではないということですね。
ここで余談。
クローバーという玩具メーカーは1983年、ダンバイン放送当時に倒産しました。
サンライズのロボットアニメ、富野作品においては、シリアスな人間ドラマ、奥の深い世界設定……低年齢層にはとても難解な物語でした。僕も当時はストーリーを理解して観ていませんでしたね(^-^;
そんな作品の内容によって、アニメに夢中になる世代の中心が、以前より年齢の高い世代に移っていったのです。
富野氏自身は、ダンバインがクローバーを倒産させたのではなく、手広くやり過ぎたからだと言ったそうですが、やはり作品のストーリー性が、アニメファンと玩具メーカーのターゲット層にズレを生んで、結果倒産したと言っていいのではないかと思ってます。
それに加え、アニメを観ていた世代にピッタリ合った商品展開を成功させた、あの会社に負けた……こっちの方が最も大きな理由なのかな?( ̄▽ ̄;)
僕は当時8歳でしたが、その頃すでに出来合いの玩具より、プラモデルに興味があったし、実際に買ったのも安価で手の出しやすいプラモデルでした。(同じ年に発売されたファミコンにも興味が移っていましたし。)
そうなんです。ガンプラ以降、設定画や劇中のイメージに近く、自分の好みのカスタマイズができる、そして何より安価なプラモデルが、売り上げを伸ばしていました。
前の年の「戦闘メカ ザブングル」では、スーパーロボット然としたザブングル以上に、作品世界になじんだデザインで、シンプルな変形合体ギミックのウォーカーギャリアや、リアルでミリタリーモデルのような脇役メカのプラモデルに人気があったと記憶してます。
「聖戦士ダンバイン」では立方体や円柱の集合体ではない、有機的なラインのメカデザインです。
そんなロボットアニメ過渡期の1983年。クローバーお得意の、変形合体や設定にはない余計なデコレーションの玩具では、正直ダンバインの世界観に合ったものではありません。
そこでダンバインの「SF FANTASY FIGURE」という商品群は、これまでのギミックを楽しむものではなく、造形に主眼を置いたものになっているようです。
プラモデルに対抗すべく、クローバーが出した答えがこういった商品だったのではないかと思われます。
………って、肝心の中身の紹介全くしてねーッ( ̄□ ̄;)!!
長々と語ってしまいましたので、個別の紹介はまた次回。
それでは。
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