第62回日本選手権競輪(岸和田だんじりダービー)の決勝メンバーが出揃った。

村上、武田、海老根にラインができる3分戦となる。

それにしても、村上の準決勝には痺れた。

武田の先行を捲り、4車身ほどちぎって見せた。

その勝利者インタビュー。

村上は絶句し、振り絞るように、頑張りますとだけ答えた。

目には、涙が浮かんでいた。

そうか、そこまで重いものを背負って走っているのか。

これだから競輪は止められない。

もうこんな感覚は競輪で味わえないのではないかと思っていたが、やはり村上は男の中の男だ。

中部3人が後ろについて4車となった。

先行は、村上か海老根だろう。

村上が先行すれば、加藤が仕事をする。

加藤は、先行選手としての村上を認めている。(いきに感じるはずだ。)

確かに、後ろに中部の先輩が付く。

それでも、明日はギリギリまで踏み出しを遅らせるだろう。

その辺の微妙な違いが、村上の残り目を生むような気がする。

そして明日は、2月の東西王座戦の優勝者が揃って決勝に乗ってきた。

加藤に海老根だ。

ここも連続して勝てるほど、2人が抜けているとは思えない。(ツキ的なものも)

消去法でも、村上が残る。

2着は加藤だが、3番手で足をためる山口幸も同等で買いたい。

3着で面白いのは、武田の捲りに乗る兵藤だ。

ツキという意味では、この男が一番あるように思う。

何度も言うが、競輪は、戦った男に栄冠が輝くと思っている。

結果がどうであれ、私はそうした選手に金を投じたい。

村上が勝って、私もともに泣こう。