静岡記念競輪が今日決勝を迎える。
連日強風に悩まされているようだが、地元のエース・渡邊、山田裕仁、そして当所とは抜群の相性を誇る村上義弘が勇躍決勝にコマを進めた。
そして、若手の木暮が連日好レースをしており、準決勝は晴智を振り切っての1着。
なかなかの大物だ。
今日は、村上との主導権争いとなる。
その村上も、調子が上がってきたようだ。
数年前、この静岡記念で見せた村上の走りが、今も僕の脳裏に鮮明に焼き付いている。
予想通り先行し、捲ってきた相手に敢然と勝負を挑み、それを捌ききっての優勝だった。
それは文字通り<闘い>で、車券こそ外れたが、こういうレースが見れれば惜しくない、そう思ったものだ。
あれから村上は、トントントンとトップに上り詰めた。
今は34歳。
しかし、その闘志は全く衰えることはない。
下手なマーク屋より、余程情念のあるレースをする。
黙って村上。
誰が何と言っても村上だ。
僕はこういう選手が好きなのだ。
競輪は、情念のある者が勝つ。
情念は、美しい闘う男の軌跡となる。
勝利の極意は、そこにしか存在しないのだから。