一宮・オールスター競輪における栃木・内田慶選手の死亡事故にはショックを受けた。
10数年競輪を見てきて、これほどの大事故は初めてである。
選手間にも動揺が広がり、一時は2日目以降の開催も危ぶまれたようだ。
しかし、こうした時だからこそ選手が頑張ってレースを行い、内田選手の気持ちに報いようと開催の継続に踏み切ったとのことである。
まだ27歳の若さである。
追い込み選手として力をつけ、これから花開こうという時なのに。
本人が一番無念であろう。
一瞬の隙があれば、選手はそこに突っ込んでいく。
「今日は体が勝手に反応した。」
そんな言葉を、中割って見事に突き抜けた追い込み選手のレース後のコメントで耳にする。
一流であればこそ、そこを突くのだ。
内田選手は、最後まで戦ったのである。
その気高き志を、残った選手は肝に銘じるべきだろう。
現地には献花台も設けられているという。
安らかな眠りをと、手を合わせてこようと思う。