カルティエ、ベントレー、パテック・フィリップなどが、中国の新興富裕層の間で最もポピュラーな高級ブランドだということが明らかになった。

中国人富裕層は、カルティエ(Cartier)やパテック・フィリップ(Patek Philippe)の時計、米国旅行やベントレー(Bentley)が好きであることがHurun magazineの調査で分かった。 また、飛行機のファーストクラスやタバコに関しては、国内ブランドに人気があることも明らかになった。

この調査は、1000万人民元(約146万ドル)以上の資産を保有する中国本土383人を対象にインタビューを行っており、高級フライト部門では中国国際航空公司(Air China Ltd.)、高級タバコ部門では「中華」が人気だそうだ。 中国の長者番付を作成しているHurunによれば、4月時点で中国にはこの条件を満たす富裕層が82万5,000人おり、彼らの平均年齢は39歳だという。

「彼らのブランドに対する意識は非常に強いものです」上海を拠点とするHurun magazineの創設者であり、チーフリサーチャーのルパート・フーゲワーフ氏は、インタビューに答えた。 「彼らは海外意識も強く、自分の子供には海外の教育を受けさせたいと願っています。」

フーゲワーフ氏によれば、今回の調査対象の5人中4人が、将来自分の子供を、海外(主に米国)の高校や大学や大学院へ留学させたいと考えているという。 彼らはよりプライベートを大切にする傾向があり、平均で年間15日の休暇を取り(3年前は11日)、皆、車を3台は所有し、1万ドル以上する時計を5つくらい持っているという。

また、中国人大富豪はSina.comでニュースを閲覧し、調査対象者の約半分が将来ヨットを購入したいと考え、15%はプライベートジェットを保有したいということが今回の調査で明らかになった。

絵画オークションに関しては、クリスティーズ(Christie's International)やサザビーズ(Sotheby's)に取って代わって、中国企業のチャイナ・ガーディアン・オークションズ(国嘉徳国際拍売有限公司)と北京ポーリー・インターナショナル・オークション(北京保利国际拍卖有限公司)がより富裕層に好まれるオークションとなっているとのことである。 中国では、海外のオークション会社は単独出資企業として成功することが出来ないという。



中国人大富豪の好きなブランドリスト

【ジュエリー】 カルティエ (Cartier)

【時計】 パテック・フィリップ (Patek Philippe)

【スポーツ時計】 ロレックス (Rolex)

【ファッション時計】 ルイ・ヴィトン (Louis Vuitton)

【高級車[ビジネス用]】 ロールスロイス・ファントム (Rolls-Royce Phantom)

【高級車[プライベート用]】 ベントレー・コンチネンタル・フライング・スパー (Bentley Continental Flying Spur)

【高級セダン】 メルセデスベンツ・Sクラス (Mercedes-Benz S Class)

【高級SUV】 アウディQ7 (Audi Q7)

【高級ハイパフォーマンス車】 ポルシェ911 (Porsche 911)

【エグゼクティブ用車】 アウディA6 (Audi A6)

【高級ウィスキー】 ロイヤルサルート21年 (Royal Salute 21 Years Old)

【プレミアムコニャック】 ヘネシーX.O. (Hennessy X.O.)

【プレミアムシャンパン】 モエ・エ・シャンドン (Moet & Chandon)

【プレミアムタバコ】 中華 (Chunghwa)

【葉巻】 ダビドフ (Davidoff)

【絵画オークション】 チャイナ・ガーディアン (China Guardian)

【エグゼクティブMBAプログラム】 清華大学 (Tsinghua University)

【ファッションブランド】 ジョルジオ・アルマーニ (Giorgio Armani)

【アクセサリー】 エルメス (Hermes)

【スキンケア商品】 シャネル (Chanel)

【高級携帯電話】 Vertu

【携帯電話】 ノキア (Nokia)

【高級ホテル】 シャングリ・ラ ホテルズ&リゾーツ (Shangri-La)

【スパ】 バンヤンツリー (Banyan Tree)

【航空会社[ファースト/ビジネスクラス]】 中国国際航空 (Air China)

【オンラインニュース】 Sina.com

【ビジネス新聞】 China Business News

アメリカの大手コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーは2009年4月、中国富裕層(世帯年収25万元<*1>以上)が2015年に400万世帯を超えると発表した(*2)。中国はアメリカ、日本、イギリスに続く富裕層の多い国となる。現在、中国の富裕層の中で、北京、上海、広州、深圳4都市に住む人が30%を占め、人口の上位10都市を合計すると約50%に及ぶ。アメリカの富裕層が上位10都市で25%しか占めていないことから考えると、中国の富裕層が限られた都市部に集中していることが分かる。さらに、先進国の富裕層の平均年齢は50歳だが、中国富裕層の平均年齢は40歳と若い。こうした中国富裕層の人々は大きなマーケットとして今注目されている。なかでも、今回はファッションに焦点をあてて中国富裕層の消費行動を説明したい。

 彼らのファッションに対する消費行動にはいくつかの特徴がある。

●50歳以上と50歳未満
 50歳以上の富裕層はファッションに対する情熱をほとんど持たない。それは彼らが経験した時代が貧しかったためで、彼らはファッションへのこだわりがない。その半面、50歳未満の富裕層、特に25~35歳ではファッションに対して、世界ブランドへの強いあこがれを持っている。

●男性と女性
 ファッションは女性向けの分野と思われていたが、近年、中国男性向けのファッションブランドも多くなり、北京のデパートでは男性専用フロアもオープンした。消費者の6割はブランド品を身につけることが成功の証しだと考えているようだ(*3)。ビジネスに成功した男性にとってのファッションブランドは身分の象徴であり、この傾向は女性以上に強いのだろう。

●海岸都市から内陸地方都市へ
 中国の富裕層は海岸都市に集中していたが、大都市にとどまらず、山西省、湖南省などの内陸地方都市へと拡大し、消費も活発である。こうした背景から日本企業の「平和堂」は内陸である湖南省でデパート進出を果たし、順調に売り上げを伸ばしているという事例もある(*4)。

●高額なブランドと手頃なブランド
 新富裕層の中でも常に高額なブランドを追求する人と、手頃なブランドを追求する人とに分かれる。高額なブランドを追求する人は高い金額を払ってでもこだわりのブランド品を追い求める。中国富裕層が好きなブランドランキングでは、1位GIORGIO ARMANI、2位Louis Vuitton、3位ALFRED DUNHILLとなっている。
 一方、手頃な価格帯のブランドを追求する人は流行のものを短期間かつスピーディーに提供するNIKEやZARAといったブランドを好み、人気を集めている。

 また、新生代市場監視機構によると、2009年、中国富裕層(特に若い富裕層)のインターネット利用がさらに増大した。昨年の金融危機や、新型インフルエンザの流行により、普段忙しい富裕層も在宅の時間が増え、インターネットを利用する頻度も増えたと考えられる。また、インターネットで情報収集するだけでなく、買い物をする人も増えた。CNNIC(China Internet Network Information Center)が2009年11月に発表したデータによると、中国国内でのネットショッピングのユーザー数は8,788万人に達している(*5)。だが、この数字はまだインターネット人口のわずか26%にしか過ぎず、今後、大きな市場として期待ができそうだ。さらに、ネットショッピングを利用する人が増加傾向にある中で、特に、富裕層の利用頻度が高いという結果も出ている。月収5,000元以下のユーザーが年間10回以上ネットで買い物をする割合は9.3%だが、月収5,000元以上のユーザーでは21.1%を占めている。ネットショッピングで購入する商品は、50%がファッション関連のものだ。そして、ショッピングサイトを探す際に検索エンジンを利用するのは全体の34%。商品を探す際にも27.1%の人が検索エンジンを利用する。
中国のネットショッピング市場は、今年には日本の市場とほぼ同じ規模になると予想されている(*6)。CtoCサイトである「淘宝网」が76.5%と一番シェアが大きく、BtoC市場では「卓越アマゾン」「当当网」のほか、CtoCサイト「淘宝」が提供する「淘宝商城」にも注目が集まる。1月27日には、楽天が中国国内最大の検索エンジン「百度」と提携し、ネットショッピング市場の開拓を大きく前進させた(*7)。今後、「楽天&百度」vs「淘宝商城」の図式が全体にどう影響をもたらすのか、さらに注視したい。

*1 1元=13.2円(2010年2月25日現在)
*2 マッキンゼー・アンド・カンパニー調査報告
http://www.mckinsey.com/locations/chinasimplified/mckonchina/reports/china_wealthy_household.aspx
*3  中国时尚品牌网(中国ファッションブランドサイト)
http://content.chinasspp.com/News/Detail/2008-4-19/60625.htm
*4  平和堂プレスリリース
http://www.heiwado.jp/release/20090928.pdf
*5  CNNIC (China Internet Network Information Center)
http://research.cnnic.cn/html/1259815780d1624.html
*6  iResearchプレスリリース
http://irs.iresearch.com.cn/Consulting/Online_Shopping/DetailNews.asp?id=79078
*7  楽天プレスリリース
http://corp.rakuten.co.jp/newsrelease/2010/0127.html

HSBCがACニールセンに委託して行ったアジア地域での富裕層調査で、中国大陸の富裕層が、平均年齢がほかの地域と比べて低く、未婚者が多く、投資意向が積極的であることが分かった。中国メディアが報じた。

  それによれば、今回のサンプル調査で対象となった中国大陸の富裕層の平均年齢は36歳。今回の調査地域では最も低い。インドが38歳、インドネシアが39歳、マレーシアが43歳で、香港が最も高く48歳。台湾43歳、シンガポール44歳となった。今回の調査では、中国大陸の富裕層のうち、18%が未婚者だったという。調査対象地域の中では最大の比率。台湾はわずかに3%だった。

  また、1人当たり保有資産で見てみると、中国大陸の富裕層は12万6537ドルで、インド(8万7769ドル)、インドネシア(6万1697ドル)、マレーシア(5万6891ドル)を大きく上回った。ただし、香港(30万1289ドル)、シンガポール(18万3145ドル)、台湾(15万5162ドル)と比べると低い。

  今回の調査では、中国大陸の富裕層は全体で、資産の59%を現預金、残り41%を投資に回しており、この中の29%は株式、10%は投資信託で運用していることが分かった。この傾向は、香港や台湾でもほとんど同じ数値。ただし、ほかの地域と比べて現預金の比率は低く、資産のより多くの部分を投資に回している傾向にあるという。例えば、インドネシアでは現預金比率が実に95%だった。

  中国大陸、香港、台湾の富裕層は株式投資をしている比率も高い。サンプルのうち、香港が87%とダントツ、中国大陸と台湾が70-71%となったが、インドは60%、シンガポールは39%、マレーシアは30%、インドネシアは5%にとどまった。

  また、中国大陸、香港、台湾の富裕層の特徴として、ほかの地域と比べて外貨預金をしている人が多いという。中国大陸では56%の富裕層が外貨預金を行っており、香港では32%、台湾では21%。インドネシアでは19%程度。インド、マレーシア、インドネシアはそれぞれ0-6%程度にとどまった。

  中国大陸の富裕層の69%が半年前と比べて資産が増えたと回答している。19%が変わらず、11%が減ったとした。増えたとの回答は、マレーシアでは58%、シンガポールでは52%、インドネシアでは51%となっている。

  写真はイメージ。甘粛省蘭州市の農村部における豪華結婚式のもよう。中都市のようにしか見えないが、中国での定義では「農村」。農村部でも裕福になりつつあることを示すものとして、中国新聞社が配信。(編集担当:鈴木義純)