(77章)91歳より若くなりました。
それが~先生<女将>さんにメイクしてもらっていた時です。
女将さん素っ頓狂な声上げたものです。
「とくみさん目じりの皺消えている。それに髪が増えてきているみたいよ」
「まさか?私、91歳ですよ。しわが増えても無くなるなんてありえないことでしょう」
「そういうなら鏡の顔よう~く見てごらん」
言われて半信半疑?近視の私、体乗り出し鏡に顔つけるようにしげしげ見たものです。
「ホントだ女将さん皺消えている。それに顔の染みが薄くなっていたり、消えているよ」
「ホント?良かったね。とくみさん90歳から歳増えずに減っていっているのかもよ」
「そう云えば家で洗面所の鏡見たら後ろの髪がふさふさになってきましたよ。私。91歳になったのでなく89歳になったのかな?」
「そうよこれからとくみさんだんだん若くなっていくのよ」
冗談だけど女将さん本気のように言うのですからね。
こんなたわいない話しながら女将さんにメイクしてもらうときが、私の楽しい時間でもあるのです。
それというのも、妻は病院でいまだにコロナで面会禁止。会って手握ってやることもできないのです。だから私は家の壁相手にしかしゃべる相手が居ないのですからね。
それが今は、凄く忙しくなってきたのです。
女将さんに発破かけられて、時間があるとスタジオ通いです。それを女将さんが編集してTIKTOKで放映するのです。
でも私の写真が無くなると、女将さん亀をだしたり、首のない鶏を踊らしたり、能仮面を喋べらしたり、今日などとうとうゴジラの戦争までだしてきたのです。
よう、こんなこと思いつくもんだ思います。でも、その甲斐あって~
みなさんに応援していただいた<フォロワー>は今日で1044、<いいね>が 5969~毎日増え続けているのです。その背景には女将さんの涙ぐましい努力が続けられているということです。
勿論、私だってそれなりにね~
私のすることはもっぱら外回り~
でもそれは私楽しんでいるのです。
初めはフレンドさんに連れられて、お店廻りでした。
お店と言っても普通のスナックです。
そこで91歳の女装紹介です。ところが不思議なことに<信じられん>といいながら、大歓迎~
それが自信になって、一人の時でも行き先々で自己紹介の<とくみチャンネル>の宣伝したものです。
なかには嫌な顔する人もいる筈だと覚悟していたのにね。
反応は上々~
ついには病院に行くのにウイッグ迄被って行くまでになったのです。
前の続きになるのですが~
土曜日のことです。病院に行ったのです。
先生に挨拶して前に座ったら~
先生、開口一番~「TIKTOK 見てますよ」だって~
「わぁ!先生もですか」
思わず叫んでしまいました。
先週も女医さんから「写真集見ていますよ」と言われて驚かされたからです。
なじみの看護師さんにスマホの女装写真見せ、写真集贈呈したのが瞬く間に広がったみたい。
「恥ずかしい~先生阿呆なことしていると思うでしょう?」
「いいえ、元気になっていいじゃありませんか」
にこやかな笑みで私の肩をぽんぽんと叩かれたのです。
優しい女装が似合いそうなイケメンの先生なのです。<ごめんなさい>
椅子に座って点滴受けているときには、床に膝ついて下から見上げて検査結果の説明や、治療方針を丁寧に話してくれる、私にとっては名医なのです。
だから私の年齢を知っている先生は、私の元気の源<みなもと>は女装だと気ずいておられるのかもしれません。
「70代、80代の方からは<元気貰っている>と言われるのですよ」
「うんうん、たしかに、私もそう思いますよ」
言いながら私の両手を包み込むように握ってくれるのです。
「わあ、先生の手つめたい~」
声上げる私に、先生も私も笑ってしまうのです。
そんな先生に私も元気になるのです。
そういえば<とくみチャンネル>に頂くコメントでも<とくみさんの言葉いつも素敵で、元気貰っています>
<とくみさん~お会いできること楽しみにしています。とくみさんに逢えたら、私は悔いなく隠居します>
だから私は返事するのです。
「元気と勇気が出て引退できなくなるのではありません?」てね~ <この項終わり>