75章 夜の散歩から
TIKTOK に掲載する写真撮影で毎週スタジオ通いする最近です。、写真や動画撮影で、女将さんの注文に答えて体のポーズ作るのは結構疲れるものです。
それで筋トレを週2回にして、夜の散歩を加えて<年寄りの冷や水?>と言われるかも知れないけど、脚を鍛えているのです。
その成果でしょうか?駅の階段も手すりなしでの上り下りできるようになり~
スタジオに通う道中の商店街、女装姿で胸張ってさっそうと~
91歳なんて忘れています。
女装すると、気持ちが若くなるだけでなく、体も若くなるのでしょうか?
だから夜の散歩も、オトコだけど黒の細いスラックス穿いて白のセーターついでにウイッグ被っていると、犬の散歩に歩く女性の方が、すれ違う時に会釈されるのです。
女性と見間違ってられるのでしょう。
土曜、日曜はそんなことで人通りはあるのですが、でも、それが平日の夜となればまるで人影はありません。
広い公園の樹木に覆われた道を私はミニライト振りながら歩きます。ときたま暗い道をいきなり人影が浮かんで緊張しますが、ジョキングの男性とすれ違ってほっとします。
松林の黒い道は足元も見えない黒一色です。ミニライトでは小さな黄色い輪が足元で円を描くだけです。
樹木に何か潜んでいるような気がします。
海岸を前にした運動広場に来ると、屋根付きペンチ、水飲み場、滑り台に鉄棒が並んでいます。
街灯の明るい光の下で鉄棒にぶら下がっている男性を見つけて、安心の気分になりました。
海岸に行くのに近ずいて行くと、私に気づいた男性は鉄棒からおります。
「今晩は~」声掛けると~こんばんは~返事が返って~改めてみると私より背が低い中年の男性です。
「筋トレですか?」
「仕事帰りの運動です」
ああそうか<お腹が出ている>思っている私に男性はちらと目走らせたのです。
「あんた危ないよ~襲われるよ~」
いきなりです。そんな言葉が飛んできたのです。
どいううこと?一瞬きょとんとする私。
「襲われるなんて大丈夫です。ジョキングの人や散歩の人が通りますから~」
取りあえずそんな返事したけど、<私が襲われるなら、あんたも襲われることになるんだけど?このひと何考えているんだろ?>内心こんなこと思っていました。
でもそんな疑問に思うことが表に出たのでしょうか?言葉もつつどんけ声音もきつかったのか?
男性は背を向けるとあっという間に闇に姿が消えたのです。
街灯の光の届かない闇の中を男性の姿を探し求めて、そこでにぶい私でも気が付いたのです。
<ああそうか、私を女と思い違いしたんだ。女の夜道の一人歩きは危ないと思って心配してくれたけど、私の返事に男と気が付いて~恥ずかしくなって姿を消したのか?」
そういえばこんな経験私はしばしばなのです。
団地のエレベーター乗ったら、男性がボタン押して私を先に降ろしてくれるのです。
マンションの通路歩いていたら、すれ違う外国人の男性が頭下げてくれて照れくさい思いになります。
タクシーに乗ったら、運転手違っても毎度降りる前にメーター倒してくれるのです。あれって、止まった瞬間にメーター上がるのですね。だから私はワンメーターサービスしてもらえてるのですよ。
これもまた私を女性と思ってのことでしょうか?
なにか不思議で先生<女将さん>に言ったものです。
「それはとくみさん、タクシー会社の運転手さんがみんなとくみさんのこと知っているのよ」
ご託宣です。
へえ、そんなことてあるの?首傾げる私ですけど~
でも、考えてみたら~昨今の私の女装は、一般の人達にとみに広がっているのです。
まづ隣のおじさん~私を見たら頭下げたら顔上げないのです。エレベーターも私を優先。本来私の方が恥ずかしがるべきなのにね。
そしておなじ棟のおばさん、向こうから私の女装に話しかけてきました。女装と知ってです。今では服の背中のボタンが留められないときは、家に行って助けてもらう友達付き合いです。
月一回生活調査に訪ねてくるケアマネさんも娘の同席の前で私のフアンを公言して「応援しますと」私のバックアップしてくれました。後で聞いたら、職場の同僚にも私の紹介したそうです。まあ、興味からでなく、仕事の上から<元気な年寄り>の見本にしているのでしょう。
それに家の家事の手伝いしてくれるヘルパーさん二人も応援団。なにせ私が女装姿で帰ってくるのを見ていますからね。
それにコープのお兄いちゃんもフアン。職場の女性方にも私の紹介してくれているのです。
そして病院に行ったときです。
なじみの看護師さんに<予約を取り消した理由>を問い詰められて<生放送で診察を>キャンセルするしかなかった>と白状したのがきっかけ~
後は糸手繰り寄せるようにです。スマホの女装写真の公開~とたんに看護師さん達にわっと取り囲まれて、<なんのきっかけから女装するようになったの?>質問に<写真集作成のために~>うっかり口滑らしたら~<その写真集見たい>
写真集見せたら、また看護師さんの餌食に?
そして診察~皮膚顔女性の先生。
診察で私のおでこの傷を見る前に~
「写真見ましたよ」だって~
「ええ、先生見たのですか?」
ああ、これで病院中の話題になるのか?覚悟しました。
そして私に向かっての第一声と言えば、女性のかたは「うそ~」男性の方は「信じられへん」これ私への共通語なのです。
まあ~こんな具合に、女装の理解が深まっていくのか?
それが91歳にして女装をする私の社会的役割かもしれません。
そして6月14日時点<TIKTOK>のフォロワーは937、1,000まであと一息です。<いいね>も3866。
まだまだ、くたばりませんよ~
(注・動画をスマホからここに移したいのに、メカオンチの私です。フレンドさんの助け待ちです。)