61章 コロナがっくり~
ホントは今日は大阪行きの予定だったのです。
フレンドさんと二人、スタジオの近くの神社に初詣して、写真撮って、とくみチャンネルの動画を撮影する予定で、フレンドさんと同じく私も着物着る段取りだったのです。
着物を着るのは去年の春の、恒例の京都観光以来でそれが嬉しくてワクワクしていたのが~
何ということか、コロナ第六波の襲来です。
私の統計でいけば、人口に対する感染者の人数でいけばまだ大阪に行っても、大丈夫とたかくくっていたのが2日前。
フレンドさんから<止めようか?>電話あったけど、<明日判断しましょう>と返事しながら本音は行くつもりでした。
そんな少々のことで、着物姿での初詣止められません。そんな気持ちでした。
ところがです~それから2時間もたたないうちに大阪の感染状況に息飲みました。今までと違うのです。感染の広がりの勢いが~爆発的と言う感じです。
頭の中で警報が鳴ります。私の統計では測れない速さで広がる感染者のデーター。大阪行き断念するしかないと決断して、フレンドさんに連絡。
メイクの先生にもキャンセル伝えました。感染が私だけですむならまだしも、私と接蝕する人たちに感染させるようになったときの怖さを考えると、大阪に行く気は失せました。
そして今日~大阪に行くなら早起きして洗濯など主婦の仕事をしてしまうのだけど、期待していたことが無くなって何か気が抜けてしまい。
朝、目が覚めたら8時前。
年寄りの朝起きでのろのろ~気合が入りません。主婦業する気が失せてしまって~
どうでもいい気に落ち込んでしまったものです。
矢張り、女装するってことはすごく自分に根づいているのだな~つくずく思います。
そんな気持ちに落ち込むと、何をする気もなくなって午前中はパソコンの映画見たりしていたけど、気が付いたのは夜の食事の献立がないことです。
正月の煮しめは今日の昼で食べてしまっているのです。
新しい年の食事~主婦の仕事の始まりです。本来なら大阪でフレンドさんと食事か、飲めない酒のお相手しているとこだったのです。
買い物行くしかありません。
最近では外に出るときはすっぴん女装が身についているのだけど、今日だけは面倒くさくなって、ウイッグの代わりに帽子をかぶり、メンズの革ジャンです。
エレベータに乗って4階で止まったら女性が乗り込んできたのです。
見れば私が海の散歩に行くと会っておしべりする<鳩のおばさん>です。70歳だけど若くみえるのですが、今日は外出するのかおしゃれな服装です。
「今日は~お久しぶり~」
声掛けたら、怪訝な顔付になって、いきなり奇声あげられて私がびっくりです。
「散歩に行くの?」
言ったら「ええ、あんた?そうなの?」
問いただされて気が付きました。
この人とは散歩で一緒のときは、私は女装の時だけだったのです。私がいうまで彼女、私が女性と思っていたのです。
だから知らない男性から声かけられて~それがエレベーターのなか二人きりですから驚いたみたいです。
「ええ、私ですよ~分からなかった?」
「だって、こんなの着て別人やと思うでた~」
言いながら私の革ジャンの襟つかみ、それだけではないのです。
私の帽子のつばつまむと上げて~
「ああ、ウイッグない。前が~」
もう、書けないようなこと言うのですからね~
この日の夜の食事の献立は~
いけのぶりの照焼き、もやしに金糸卵を混ぜた炒め物、そしてお昼の残りの<お好み焼き>
でした。
また、何時もの平凡な女装主婦に戻っての台所の跡片付けです。
ふと念頭に浮かぶのは、2017年、まだ妻が居て田舎の二人暮らしのころです。
主婦の仕事ができなくなった妻の代わりに主婦業していたころのこと~。
それはまた~次回に~続く。