みなさん、選挙に行きましたか?
私は大雨の中、行ってきました。すぐ近くだからよかったけど、それでもけっこう濡れました。はー。

で、最近読んだ本を2冊ほど。


宮部 みゆき
新人物往来社
発売日:2010-06-12


とある理由で家を離れ、叔父夫婦の店にやってきた少女おちか。彼女のもとを訪れる人々が語る「百物語」。そして、おちか自身が恐ろしくも悲しい過去を胸に秘めていた。

連作短篇というのでしょうか。ひとつひとつのお話はしっかり一章ごとにおさまっているのですが、それらが集まって大きなストーリーをつむいでいます。

『おそろし』のタイトルどおり、幽霊だったり殺人だったり、起こることは怖いのですが、トータルしてみるととても「良いお話」でした。人間の情念の恐ろしさ、という意味では、『あやし』のほうが怖かった気がします。

いつも思いますが、宮部みゆきは本当にすばらしいストーリーテラーです。
話の内容もそうですが、その物語の語り口、小説の世界に一気に引き込んで、最後まで意識を反らさせない巧みさに感動しました。

2010/7/10 読了


コロンボ風の短篇(4篇収録)。可愛らしくてあんまり警察官らしくない福家警部が、あっさりさっくり事件を解決します。永作博美主演でドラマ化しました。

とにかく軽くすいーっと読めます。
文体にクセがないというか味気がないほどだけれど、ひっかかりもなければ後味の悪さもなく、そこそこ面白く読めます。

でも、数日したら忘れると思います。

2010/7/12 読了