何を隠そう、私は姜尚中(かんさんじゅん)さんのファン(?)です。

朝まで生テレビはほとんど見ませんが…。


声が好きです。

声に聞きほれていて、お話はよくわかんない(笑


討論向けの方じゃないのかも。

ゆっくりお話を聞きたいです。

あ、じゃあやっぱり聞きほれてしまうか…。


というわけで、本を買いました。

↓これは、途中でやめてしまった。私には難しくて。

反ナショナリズム (講談社プラスアルファ文庫)/姜 尚中
¥880
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↓こちらは、読了。

悩む力 (集英社新書 444C)/姜尚中
¥714
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こちらは、人間って何か、どうして生きるのか、どうして働くのか、そういった答えのない問いについてとことんまで考えよう、というようなお話でした。


近代に入って、科学主義が進み、宗教の信仰や共同体の慣習が失われてゆき、人はより「自由」になったわけですが、同時によりどころをなくして孤独だ、というのはよく聞くところですが、そんな今だからこそ、自分の頭で真摯に考えよう、ということだと思います。


とことんまで考えた人のお手本として、夏目漱石とウェーバーがたくさん引き合いに出されています。

漱石は胃炎だったというし、ウェーバーも精神病棟に入院したとかで、考えるのがいかに大変か、推して知るべしといったところでしょうか。

ウェーバーはともかく、漱石は私も好きで、また読み直したくなりました。


姜さんはハーレーがお好きなのだそうで、それで日本縦断と、朝鮮半島南北縦断をやってみたい、と書いておられました。役者もやってみたいのだそうです。ちょっと意外だった。


漱石についての解釈は、面白かったです。

それから、「変わらぬ愛はあるか」という章は、大納得でした(笑

自由すぎて相手が見つからないってな話で、仕方ないからたくさん条件をつけて条件で選んでいるんだ、なんて。

まあ、家同士で縁談をまとめるのが、幸せなのかそうでないのかはおいておくとしても、あんまりにも自由だから逆に「こういうのが愛です」というのが見つかりづらい、というのはあるかもしれないな、と思います。


姜さんは頭がよすぎる感じで、納得できないところもないではないですが、とりあえずすぐに読めます。

私はけっこう面白く読みました。

…結局のところ、ファンが読む本のような気がしましたが…売れてるのかな?