6月2日だったと思うが区役所の認定調査員のUさんという人から、介護認定調査のため訪問したい旨電話があった。翌日6/3(木)は都合はどうか…。
あいにく6/3(木),6/4(金)は予定があったので、6/7(月)にしてもらった。

それにしても早い対応である。地域包括支援センターのSさんが区役所へ申請したのが6/1(火)なので翌日に早くも動いてくれた事になる。

実は私は認定調査への対応は初めてではない。もちろん自分自身の認定は初めてだが、以前母親の認定調査に親族として同席した事がある(母親はすでに他界している)。
その時は母親は1人暮らしで、別居の私はその生活ぶりを良く知らず、調査員の質問には大半答えられなかった。代わりに本人が答えた。

ご高齢の父母をお持ちの皆様に参考のため申し上げますが、このようなケース(本人が調査員の質問に答える場合)では、えてして「できる」方向に答えてしまい勝ちなので要注意です。

調査員「お風呂は1人で入れますか?」
母「もちろん入っていますよ」
調査員「お買い物は誰がやっていますか?」
母「私がやっています。スーパーがごく近所ですから」
調査員「ごはんを炊くのは、お母さんですか?」
母「いえ。炊飯器が炊いてくれますけれど。」

何でもできる人は当然軽い介護認定になり、十分な介護サービスが受けられない場合が出てくる。

こういう場面の経験が豊富な人に後から聞いた話では、
「介護認定対象の人は、そもそも身繕いを整えて調査員に対峙する必要はありません。パジャマでも着て、ベッドにでも寝ていればいい。受け答えは奥さんが代わりに行い、《主人は寝てばかりで世話は全部私がやっています》と答えていればいい」

しかしね、お芝居はなかなか難しいんですよね。

私の場合もボケの兆しがあってはプライドが傷つくので、よくある認知症の検査の1つ、100から7を次々引く計算を、女房相手に練習したりした。
100→93→86→79→72→65→58→51→44→37→30
いやいや、30までなんて、そんなにやる必要無いし、こんな練習はそもそも不要ですよ。

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認定調査当日。調査員の方からいろいろ質問される。

調査員「今の季節は何ですか?」
私「(認知症の検査だな。あれ?6月になったんだよな。あれ?6月は夏だよな)…夏です」
調査員「ちょっと難問でしたね」
梅雨がまだなのに"夏"というのは少し違和感が、ある。

調査員「ご飯を炊くのはどなたですか?」
私「米を研ぐのは大概女房ですが、炊飯器のスイッチを入れるのは決まっていません。私や息子の場合もあります。」
調査員「ごめんなさいね。こういう事を聞くことになっているんですよ。」

調査員「横断歩道は青信号のうちに渡り切れますか?」
私「(今度は運動機能の調査だな)大概の交差点は大丈夫ですが、区役所の前の交差点を斜めに渡るのは無理です」
調査員「ああ、あそこね。あそこは青信号が短いんですよ。最近申し入れてだいぶ長くなりました。区役所はお年寄りが多く来るのに、何を考えているんでしょうね。」

調査員「お薬の管理はどなた?」
私「私です」
調査員「飲み忘れはありませんか?」
私「時々忘れます。特に昼食前の漢方薬。」
これは年齢に関係なく元々忘れ易い。昼食時薬を飲む習慣が無く、しかも食前なので。

それから肺がんの経緯について根掘り葉掘り質問される。

その後ベッドで寝返りができるかどうかの試験。実際にやってみせる。

大体こんな様子だったが、「何でもできる」方向に、ツイツイなってしまった。

あれ?100から7を引く計算、やらなかったな。