前回の(14)の記事で、県立がんセンターの漢方先生に、ご意見を仰ぐとの結論で終わっていた。

6月29日(火)、午後になるのを待って県立がんセンターへ電話することにする。漢方部長先生から「午後なら電話していいよ。」と言われていたからだ。
がんセンターの電話番号は何番だっけ?スマホで調べる。新患受付用番号と再診予約/変更受付用番号の2つがある。新患ではないから再診用番号へ電話する。

私「東洋医学科のI先生に相談したいのですが。」
オペレーター「どういう内容でしょう?」
私「先生にもお話してありますが、筋トレをやっているのですが、思うように筋肉が付かないどころか、却って筋肉が弱るのが加速しているようなんですが。」
オペレーター「少々お待ちください。」

…少し待たされる。I先生に確認しているのだろうか?

オペレーター「では診察の予約を取ったほうがいいので、ご都合はいかがでしょうか?」
私「(至急結論を得たいので)明日はどうでしょうか?」
オペレーター「明日なら11:00と11:30にお取りできますが。」
私「では11時でお願いします。」

電話で済まそうと思っていたのが、がんセンターまで行くことになってしまった。

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11時の予約に合わせて、がんセンターへ行く。
いつもより1時間遅いが、昼近くなると道もだいぶすいているようだ。10時40分に着いた。程なく診察室に呼ばれる(10時45分頃)。

いつもの通り、先生に受診メモをお渡しする。内容は前回のブログ記事と重複するが、以下に記載する。

●介護施設に通い始めた。6/15~。
 毎週火・金(2回/Week)。
  筋トレが中心。すでに4回(6/15,18,22,25)実施。6/29は休みにした。
●ところが通所のつど筋力が弱り、回復せずに困っている。

☆筋トレにより一旦筋肉が壊れ、それがその後再生。その過程で筋肉が強くなるハズ。
☆筋肉の再生に必要なインターバルとして48~72時間(つまり2~3日)必要とされている。但しこれは健常者の場合。

☆抗がん剤治療をやっていると細胞の再生速度が遅くなる(がん細胞の増殖を阻害するのが目的だが、正常細胞の増殖も阻害するので再生速度が遅くなる)。
☆EGFR-TKIのタグリッソでさえ、がん細胞以外にも、どうしても影響が及ぶ。
- 髪の毛…伸びるのに1.5倍ぐらい時間が掛る。
- 爪…伸びるのに2倍ぐらい時間が掛る。
以上は実体験・実感。


Dr「ここに書いてある事は尤もですけれど。」

★よって筋肉の再生も健常者の1.5~2倍程度(3~6日)インターバルが必要と推定する。
つまり筋トレ2回/週は多すぎで、1回/週とするべき。
これは私の考察。

☆しかし各種文献をザッと見渡した限りでは、上記のような抗がん剤等による筋肉再生速度低下に言及した資料は見当たらなかった。


Dr「確かにタグリッソ使っているとインターバルが長くなる可能性は増えますね。増殖するのを止める薬ですからね。でも抗がん剤やっている時の筋肉がどれぐらいで再生していくかっていうのは、書いてはないんですよね。」

Dr「で、1つ言える事は、筋肉が壊れるほどの筋トレをしない、って事ですね。確かに筋肉を太くしていくっていうのにおいては、筋肉を1回破壊して、それを再構築するっていうので筋肉を太くしていくっていう事になって行くんだけれども、Fさんに必要なのは周囲に付いている筋肉じゃなくて、姿勢維持筋とか体幹の筋肉だと思うんですよね。体幹の筋肉っていうのは別に太くする必要が無いんで、壊れるほどやる必要は無い。筋肉自体はヤッパリある程度刺激をしないと増えてこない、というのもあるから、回数は週2回ぐらいやれるといいとは思うんですよ。筋肉が壊れない程度の姿勢維持筋を中心としたトレーニング方法を確立するのがいいんじゃないか、とは思いますね。」

Dr「次の日にぐったりしちゃう、ていうと筋肉壊しちゃってるんで、やり過ぎなんですよね。ゆっくりやっていけば大丈夫ですよ。次の日に響かない程度に強度を上げて行くっていうのをやってみてください。次の日にダルいとか重いとか痛いってなっちゃうと、それは筋肉壊れてますんで。」

先生のお陰で方針が定まった。

●インターバルを延ばすのではなく、そもそも筋肉が壊れないような範囲の運動を行う。
●引き続き週2回通う。

ところで今日は何で病院へ来る事になったのだろう?
私「先生に午後お電話するには、どこへ掛ければ良いのでしょうか?」
Dr「代表電話へ掛けてください。診察券に書いてある…。予約センターに掛けちゃうと、予約の話になっちゃうんで。」
私「…そういう事のようですね。」