【今日のワンポイント】

イレッサの副作用まとめ。

イレッサの添付文書を見ると、起こり得る副作用として以下が列挙されています。

●重大な副作用
(1)急性肺障害、間質性肺炎(1~10%未満)
(2)重度の下痢(1%未満)
(3)脱水(1%未満)
(4)中毒性表皮壊死融解症(1%未満)、皮膚粘膜眼症候群症候群)(1%未満)、
多形紅斑(1%未満)
(5)肝炎(1%未満)、肝機能障害(10%以上)、黄疸(1%未満)、肝不全(1%未満)
(6)血尿(1%未満)、出血性膀胱炎(1%未満)
(7)急性膵炎(1%未満)
(8)消化管穿孔(1%未満)、消化管潰瘍(1%未満)、消化管出血(1%未満)

これらは頻度が低くても、命にかかわるものもあるので、絶えず警戒ですね。

●その他の副作用
・発疹、そう痒症、皮膚乾燥、皮膚亀裂、ざ瘡等の皮膚症状(10%以上)
・下痢(10%以上)
・肝機能障害(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇等)(10%以上)
・爪の障害(1~10%未満)
・嘔気、嘔吐、食欲不振、口内炎(1~10%未満)
・無力症、疲労、倦怠感、脱毛、皮下出血、皮膚血管炎(1%未満)
・結膜炎、眼瞼炎、角膜炎、角膜びらん、眼乾燥(1%未満)
・口内乾燥、白血球減少、血小板減少、血管浮腫、蕁麻疹(1%未満)
・鼻出血、INR上昇、出血、クレアチニン上昇、蛋白尿、発熱(1%未満)

私はこの中では、発疹、皮膚乾燥、爪の障害があり、
肝機能障害も若干ありました(血液検査による)が、休薬には至りませんでした。
下痢は無かったと思います。

タルセバの添付文書には、より具体的に書かれています。

・ざ瘡様皮疹等の発疹(62.0%)、皮膚 乾燥・皮膚亀裂(9.3%)、
・爪囲炎等の爪の障害(8.7%)
・下痢(22.6%)、口内炎(9.5%)、食欲不振(7.0%)
・ビリルビン上昇、ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇(1%~5%未満)
 (以下略)

以上は頻度が高い副作用。本日のタイトルの爪囲炎も書かれています。

間質肺炎についても具体的です。、
・間質肺炎(4.4%)、うち死に至った症例(35.7%=全体の1.5%)

怖いですね。



【これまでの経緯(10)】

[2015/01/20~2015/10/27]

9か月分をまとめて書きます。


右肺下葉を切除して、再発までは経過観察です。
3か月に1回の造影CT、造影MRIと、毎月の血液検査、胸部レントゲン検査を
続けます。

イレッサの服用も予防的に継続します。


そんな中で、イレッサの副作用が変化してきました。
(耐性と関係があるのでしょうか。)

頭部の発疹、胸や背中の赤みは、かなり緩和されました。


その代わりに、左足の親指の爪の右側に炎症ができてきました。
爪囲炎というものだと思います。

次第に肉芽の状態になり、歩くの時に痛むので困りました。

皮膚科を受診し、ネリゾナ軟膏(Very Strongのステロイド)と
アクアチム・クリーム(抗菌薬)を処方してもらい、テーピングのやり方を
教えてもらいました。
肉芽を爪から引き離すようにテープで横に引っ張って巻くのです。

テーピングをすると多少痛みは和らぎますが、毎日風呂上りに軟膏を
塗っても、一向に良くなりません。

靴も選んで履かなければならない状態です。

そうこうしているうちに、右足も同様の症状が現れてきました。

ついにたまらなくなって、イレッサを勝手に休薬しました。

次の診察日に(4月ごろだったと思う)、M医師にその事を言うと、
そういう時は一言相談してくださいと、たしなめられました。

仰る通りです。素直に反省。
結局事後承諾の形になりました。

以後、イレッサは飲んでいません。

爪囲炎は徐々に良くなっては来ましたが、なかなか完全には治りきりません。
一度炎症を起こすと、しつこいようです。

今(2016年2月時点)でも、患部を押すと少し痛いです。



つづく