氷雨の朝方 山茶花が寒そうに咲いて

冬時雨の彩りです

微かに香りがするので茶花になりせんが

パッチリと並行に開き華やかな趣き



久しぶりに国立能楽堂へ復曲の( 実方 さねかた) 

不遇の死を遂げた藤原実方がアイ西行に

自らの供養を頼みます

後シテ老体の実方は中将面に白髪の出立ちで

立ち姿の設えに異形を感じさせながら

序の舞から波の舞と移り老残と年盛りの美しさの

残像を二重写しにする

シテは水鏡に映る姿に自己愛を投影させて

この演目の不思議な趣きを醸し出し印象的

でも難しい役柄ですね

地謡に耳を澄ますと分かり易かった〜


伝世阿弥作とも言われ何故廃曲にでしょうか

実方は道長と同時代を生きた平安貴族

源氏の君のモデルとも言われるらしい⁉️



16日は道長の望月でしたが雲隠れ

翌夜は少し十六夜って今年最後のスーパームーン

ビーバームーンと呼ばれて〜振返り調整〜意味

丁度大河ドラマのクライマックスが佳境で

道長の望月の歌が唱和されてましたー

  

 〜 この世をば我が世とぞ思ふ望月の

    欠けたることもなしと思へば〜

    

実方は舞の名手でもありさぞ美しかったでしょうね

西行との対峙で自意識と和歌への妄執が眼目と

感じ入りました



19日は宗旦忌で宗旦餅が振る舞われます

宗旦お手植えの銀杏木からの銀杏実だそうです

この日京都は初雪だったとか〜

餅皮らしくないけれど銀杏をあしらって銀杏餅

同じ生地の生干菓子 紅葉葉の吹寄せ



この秋は何度も美しい月たちに出会えて幸いでした

お月見のたびについ手を合わせ願い事

世界中同じ月を眺めているのに不協和音に溢れ

先行きは不透明

大国の思惑に一喜一憂となるのでしょうか

心許ない日々になりそー嗚呼



    安心安穏の世の中になりますように