如月晦日28日は利休居士の命日
連綿と三千家が大徳寺で法要を営んでいます
弟子筋は三月に入ってから利休忌です
七事式をして日頃の研鑽を見て頂くのだと
教えられました
この日には利休居士辞世之句が偲ばれます
人世七十〜に始まり とても文言は難解
〜今この時ぞ天になげうつ
何となく自刃する利休居士の覚悟に
心が揺さぶられます
生誕五百年の今年は能狂言でも因んだ
演目が企画され興味深いですね
菜の花は自刃の際に一面に咲いていたので
利休忌は遠慮しますがあまり可憐なので〜
茶は遊に非ず芸に非ず〜と言われますが
見立てで遊び勝手しだいの花寄之式を
設えました
茶箱はカルトナージュの紙製の物
茶器類も様々な素材を寄せ集め
花器も普段使った瓶の応用で
各自持ち寄った草花を好みの器に手向け
る花寄せは春待つ心地になりますね
利休さまには心苦しいけれど愉しい一服で
お一人様利休忌になりました
義経千本櫻の渡海屋と大物浦の段
仁左衛門さんの一世一代の大役
知盛の満身創痍の大立廻り、錨を担いで入水
壮絶な最期に目を奪われました
矢を引き抜き自分の血を啜るのは上方の形だ
そうです
平家物語では鎧ニ領を身に纏いとあります
あんなに平家の公達を愛でた世阿弥が
知盛を描いてないのが不思議に思って
います
海辺散歩で見かける錨で大きくて重そう
能の~錨潜~いかりかずき 作者不詳
能舞台では錨作物は出ませんがこの演目から
文楽や歌舞伎に錨を背負い海中へになったと
聴きました
〜見るべき程のことは見つ今や自害せん〜
知盛最期の句に惹かれてすっかり
新中納言のファンになっています 苦笑
子午線の祀りは初演から何度も観劇
散り際の美しさに感じ入るのは古くから
日本人に刷り込まれた美意識かも〜