す冬至を迎えると太陽が復活し幸わせに向う
心地がします 冬時雨ですが〜 

先週は2箇所の能楽堂を、ビルの地下ですが
十年以上経て落ち着いた空間になつており
友人達の狂言会も力が入ったでしよう

よく訪れる前田家所縁の能舞台
古枯れた趣きで松竹梅の松破目にホッと…
シリーズで観能しているのですが
一番期待していた琵琶の名器の青山に
由来する秘曲、啄木は啄木鳥の囀りや
琵琶胴を突く奏法など面白い〜
能経正は琵琶の青山を仁和寺から賜った
名手、平家が出陣に際しその琵琶を返上
古式では本物の楽琵琶が舞台に登場し
シテは青山を奏し風雅への執心を見せます
舞金剛の若宗家は気品ある優雅な魅力に
あふれていました
経正は敦盛の兄、公卿化した平家の公達は
修羅能の題材となり美の世界を際立たせて
いると感じ入りました

帰路名残り紅葉が時雨ていました
金剛家の装束は色合いがはんなりと印象的
長絹は薄浅葱に千鳥、白洲に青海波を摺箔 
した大口に茜色の袖が映えていました
美しい物に出逢うと心豊かになりますね
習った付けぼかしの手法で落葉の練り切り
葉の刻みが難しいけれど愉しい!
銘は、薄椛にしましょう
世阿弥や西行の想い、花は散ってこそ
愛しく哀れなり…日本人に刷り込まれて
いる心情かも知れませんね