神無月に入っても台風接近、確かに稀に
みる異常気象!

強風で小径が塞がれていました

此処昭和を生き抜いた人達の訃報をきく事が
多くなりました
葉室麟も亡くなりがっかりしてました
直木賞の 蜩ノ記 の静謐で豊かな文体に
すっかり魅せられ一気に読みました
その後映画化されて、これも愉しめましたが
この散り椿は映画を観てから読みました
原作の読後に観た方が良いかどうかは
難しいところですね

木村大作監督・撮影で四季の移ろいや
構図の巧みさは秀逸!日本人の心に
刷りこまれている雪月花を想いました
舞台は多分雪深い越前辺りかなーと
雪中の斬り合いなど凄味ある美しさでした
映像が際立つ印象でしたが改めて日本の
山河は素晴らしい、まだ絶景が残っている!

主人公の新兵衛は清冽にして純な心情の
武士の姿、妻への想いが一筋でむしろ
近代的な心情に感じました

敦盛に続いて、狂言でも様々な武将の姿を
観ました、舞狂言の通円は初めでしたが
能がかりで宇治川合戦の頼政の展開ですが
懸命に茶を点て死した通円、狂言らしい
滑稽さが洒脱でした 宇治旅を懐かしく
想いだしました

和菓子もワンパターンになりがちなので
本を参考にして散り椿を造ってみました

散り椿はひとひらづつ散るという椿
小説の主題のひとつ…映像では見事な
大木、散る椿は残る椿があると思へば
こそ散っていけるのだいうセリフは
人の運命、さだめを示唆していると
想われます
小説の映像化は様々な想像を思い起こさせ
或る想いを気付かせてくれます
個々の役者の演技も興味深い歴史ミステリー
本当に絶筆になったのは残念です