暫くぶりの歌舞伎座!吉例顔見世で東西の役者が勢ぞろい

10月につづき仁左衛門丈追っかけです!

仮名手本忠臣蔵の5段目と6段目、誤って舅を殺めてしまったと

思い込み切腹する勘平ー浅葱の衣装が映えて切々として

悲運が伝わってきました

猟師と零落しても、侍の矜持を感じさせるのはさすがです

 

稲掛けから舅を殺し50両を奪う斧定九郎もいつも印象的な役

昔勘彌が演じた時は紋付の八掛が浅葱色でハッとするほど

美しかったのを想いだしました

おかるは孝太郎で義太夫狂言の名作を堪能しました

盛りだくさんな演目、藤十郎、扇雀の忠兵衛と梅川

上方の独特の演じ方は藤十郎に極まる感ありー

青果の「大石最期の一日」は、演出がガラリとかわり

現代劇風、ここでも荒木十左衛門の仁左衛門は

格調高く大きく見えるーやはり稀有な役者ですね

夜の部のまえに昼の部最期の演目を一幕見!

「天衣粉上野初花」の直侍ー外題もいい「雪暮夜入谷畦道」

昔の三階席は急な階段を上り下りでしたが、いまがエレベター!

時間が無いときはいいですね、学生時代にはよく通いました

雪景色が何とも言えない情緒を醸し出し、清元の「忍逢春雪解」が

連綿として冴えて聴きごたえありでした

蕎麦屋のくだりは御家人くずれの直次郎の見せ場ですね

黙阿弥の傑作、初演の5代目菊五郎が評判だったと書いてありました

代々口伝されているのでしょうね、当代もいなせな伊達男ぶりでした

粋な蕎麦のすすり方を観るといつもお蕎麦が食べたくなる!

蕎麦屋へ行く時間がなく、自前蕎麦にー柚子の香りが合います

今頃珍しい蕗の薹の天麩羅をー

でも美味しいお蕎麦屋で新蕎麦を賞味したいですね