文化の日前後は小春日和が眩しい日々が続いています
この青空の下での、三笠宮さまの「斂葬の儀」
散歩した薔薇園では秋薔薇が手向け花のように
咲き染めていました
百歳の白寿を全うされた宮様、激動の昭和を歩まれた
歴史の生き証人が逝かれてしまったのですね 合掌
先日、白寿を迎える友人の母上に自分の病の手術入院を
知らせてよいものかと相談されました
言わないより検査入院よと知らせたほうがいいのではと
言いましたがーーとても気がかりなこととなりました
少し重い気持ちのまま「92歳のパリジェンヌ」を鑑賞
フランス元首相ジョスパンの実母で尊厳死した実話ですが
その娘の小説「最後の教え」を原本にした、架空の家族のドラマ
92歳の誕生日パーテイで、2か月後に死にますと宣言!
戸惑う家族、息子は当然理解不能で、一人暮らしが無理なら
施設にーと主張し 大学教授でもある娘は理性的であるのですが
苦悩し葛藤の末母を受け入れていきます フランスの法律では
自死はもちろん尊厳死は認められていません
しかし母親は、管に繋がれて病院で死ぬのではなく
気力のあるうちに自分の人生の終末を自ら選びたいとー
確かに尊厳死する権利だけれど、現実はそう容易くはない
個々に状況が異なるけれど、これほど長寿が多くなると
段々空恐ろしい気がしますね
老いて日常の事々が一つづつできなくなり、メモで消していく
その現実はとても理解できました! 決行の日が近づいて
母の覚悟に寄り添う娘と母の笑顔が優しさに満ち溢れ
不思議な輝きを放っていました
一コマごとに涙が滲んでしまいましたが、死より生を
語っていると想いました
今朝のF2ではフランスの白寿人口が2万4000人になり
年々増加、食生活や運動などに気を付けている高齢者が
多く白寿まで生きると宣言をしていました!
唯々健康長寿を祈るだけですね
皇室の「殯」の期間、古代よりの習わしにより長いのですね
今上天皇のお言葉にも残された者のご負担を危惧されていました
「お舟入の儀」など、民族学者の語る、人は海の彼方より来たり
そして死者の魂は海の常世に去るーを連想させます
ニライカナイ、根の国など日本神話より連綿と刷り込まれている気
がしてなりませんが、果たして簡素化ばかりでいいものか
伝統と伝承、難しい課題ですね
今日の日に似つかわしいがどうかー練り切りで「虎落笛」
冬の季語で好きな言葉、虎落ーもがりは藻仮り舟とも
万葉集には仮喪の意味があると出ていました
語呂合わせようですが「虎落笛」の哀しい音色で一服です
「北国の 雪つもりて風きりて
遥かなりしか虎落笛きく」 みみ卯