十月は夏の名残、風炉の終いを告げる月です
繕いのある茶碗や器や道具なども侘びた趣で設え
とても心静かな茶事、移ろいを愛しむ心根の趣向です
懐石も行く夏を惜しむ気持ちが大切で
冬に向かう材料は使わないのが約束と聞いております
でも秋ならではの食材が出回って楽しいですね
不如帰も花々が揃いました、KEWの日本庭園で
この花に出会うととても郷愁を感じたものです
筆柿を見つけました その形が気に入っている柿です
これを使って名残膳をーおひとり様懐石もどき!です
十三夜に月の出を待ちましたが、十五夜と同じく雲隠れ
栗名月、豆名月ですから、栗赤飯と薩摩芋の大徳寺納豆汁
向付は筆柿を器に見立てた鱠
納豆の酸味と独特の香りがいいですね
煮物椀は蓮根饅頭の清まし汁仕立
蓮根は夏野菜になるかしら
焼物、鯵を甘麹に漬けおいたのでよく味がしみました
初夏に美味しい魚ですね
あんころ餅みたいですが、栗を大徳寺納豆いりの練り切りで
包みました 「栗名月」で観月です
16日は満月ですが、15日も美しかった
夜空に高く煌々と輝いていました
これで片身月見にならずに済みました
三月見といわれるように、11月の十日夜の月見
「とおかんや」という銘も趣ありで期待しましょう
寒暖の差があり、秋は一段と深まりよい時節になりました
山里はもう早紅葉でしょうね
「十三夜 月隠れにし秋寒の
うわの空なる片身なりせば」 みみ卯
雲間を渉る月はとても早く感じます
今夜もくっきりとした満月を愛でました!
くj