寒露があまりしっくりこない日和

蒸し暑いような一日でした

秋雨前線は居座っているようですね

秋薔薇につづいて山野草も咲いてくれました

寒露は帰雁、春に北に渡った雁が越冬のため

戻ってくる候ー秋の渡り鳥の代表ですね

雁り音、雁金など歌にも多く詠まれます

よく武家の家紋に、あの真田家も六文銭のほか

「捩じり雁」があるようです

馴染みふかいよい意匠ですね

弓なりに連なって飛翔する様は都会では

望めませんが、どこか広い空で眺めてみたい!

朝夕の冷え込みに秋が深まりを感ずるはずですが

健さんつづきで、日本のもう一人の健さん

渡辺健の「怒り」を観ました

 

ある殺人事件が三つの物語を紡いでいる

不思議なオムニバス映画でした

テーマの怒り、何に対してなのか人それぞれで

小さな怒りの感情が露わになり暴走する恐ろしさ

そして不安から信頼が揺らぐ人間の弱さ

誰にでも起こりうる現実だと想えました

 

漁師の健さん、とても難しいテーマの要で

優しい安堵の表情や寡黙な演技

娘役の最後に見せるどこか菩薩のような貌

いろいろ余韻ある、しかし重い作品でした

折角の連休も秋晴れは望めないのでしょうか