久々に歌舞伎を、まずロビーに東日本大震災復興の募金の呼びかけ
もう四年の歳月がーでも復興は遅々としているらしい
ここ連日のメディアでは、後ろ向きばかりではなく、小さくても
新しい復興の芽を見ていこうと呼びかけていました
でも被災者には、長くやりきれない歳月であることでしょう
忘れていませんよとささやかな募金をしたらー
橋之助のサイン入りのプロマイドを貰いました
なんだか申し訳ない気がしました
「梅雨小袖昔八丈」 髪結新三
新三は、故勘三郎のどこか憎めない小悪党ぶりが目に焼き付いています
橋之助は満を持しての取り組みなのでしょうね、傘尽くしの啖呵や
初鰹のくだりなど卒なくこなしているように思いました
暮れの南座での「鳥辺山心中」の役柄のほうが似合っていたかも
口説にもうすこし切れが出てくると、もっといなせな風情がー
三津五郎が亡くなり、この世代が中心になるでしょうし
ときどきは芝居気分を愉しみましょう
老獪な大家や長屋の暮らしなど江戸っ子の初物好きで宵越しの金は
持たない気質など、黙阿弥の世話物は面白いですね
これは東京大空襲が遭った日に観ました
新しい資料の深川あたりから三本の火柱が起ち上る写真と
空爆されたドイツの都市の壊滅的な映像と重なりました
双方とも悲しみの連鎖が続きますね
連合軍がパリにも迫り、愛憎あいまった狂気のヒットラーの
パリ爆破命令! 苦悩するドイツ司令官と阻止しようとする
スエーデン総領事の一夜の駆け引き!結末は分かっているのに
スリルありでした
原題「Diplomatie]とおり総領事の外交術に痺れました
舞台の役とおなじで、二人の巧みな心理劇!
司令官が最後は好々爺に見えてしまいましたがー
史実と虚構を織り交ぜたパリそのものがヒロインとなった作品
やはり懐の深い花の都ですね
戦後七十年、そう遠い時代ではなく今もその亀裂を
引きづり混迷している世界!
四年経っても原発の惨状はーアラブの春はほとんど内戦状態
なんだか無力感に襲われます あーあー