折々の言の葉


この夏のプラハでは、ヴェルディのオペラが上演され盛況でした

それに合わせて日程を組んだので、旅の最大の愉しみでした!

代表的な作品ばかりで、とても迷いました

AIDA は野外が似合います!、昔ルクソール神殿のテーベの畔で

沙漠の夜の冷え込みや山おろしの風で寒く、毛布にくるまり観劇


OTELLOやRIGOLETTO、TROVATORE もいいけれど

今回は、NABUCCO と LA TRAVIATA に決めました

今はNETで簡単に予約可能、フライトのEーTICKETと同じでなんと便利!


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STATE OPERA   国立オペラ劇場


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オペラは劇場を見学するのも

愉しいことのひとつ


改装されたようで、細部の造りも

美しい建物でした


始まるまえから、気分が

高まりますね



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軽くスナックして、開演を待ちました

今晩は、「NABUCCO」


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1842年に初演され「黄金の翼にのって、わが想いは」はあまりにも有名!

BC587のネブカドラザル2世のバビロンが舞台で

囚われのユダヤ民族のシオンへの故郷回帰の想いが切々と歌われる合唱

でもイタリヤ国民に絶大なる人気、第二の国歌のようだと言われています

壮大な歴史小説を読むようなオペラでしたが、作曲された頃のイタリヤの政情

まだ統一された国ではなかったことも、関係がありそうです

装置や衣装も色使いがシンプルでした


折々の言の葉


これまでいくつかのオペラ座を観てきましたが、とても素晴らしい劇場のひとつ!

幸運にももう一度観劇出来るのですからー


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「LA TRAVIATA」   椿姫!  美しい旋律に溢れている名曲です

舞台は、白と黒のモノトーンで、統一されていました

ヴィオレッタの華やかさも楚々とした美しさも際ただせた白い衣装!

装置を含め、ディザインが優れていましたし、かえって音楽のリリシズムが

生きていたように感じました

1853年の初演は、とても肺病の女には見えない太目の歌手で悪評 笑

でも翌年には、歌手をかえ大成功をおさめ、とても親しまれているオペラです

ヒロインの容姿も大切ですよね、今回はとても役柄にマッチしていました

どのアリアも素敵ですが、第2幕、1場のジェルモンとの掛け合い

劇唱がこころに響きました

バリトンさんは盛大な拍手を受けていましたよ折々の言の葉






折々の言の葉
「椿姫」は純愛物語!

人間性と音楽を融合させ

ヴェルディとしては

異例の現代的作品と

いわれています


たしかに原作者デュマ・フィスと

マリー(パトロンがいる女人)の

実話があるのですね

ヴェルディも内縁の妻、ジュゼッピーナと

オバーラップした生々しい感情が

底流にあったのでしょうか

桟敷席を眺めるにつけ、その時代のサロンの花形たちの

艶姿が浮かぶようです!


折々の言の葉

至福のオペラ観劇を終え、大満足!

でも、なんだか時代物と世話物を観たようなー

特に椿姫は、文楽にある筋立てと似ているなーと

この愛想づかしは、究極の思いやる心根ですもの  


古今東西、愛の有り様は変わらないですね

目で見て、耳で聞く!しばらく様々な旋律が

身体のなかを流れていく心地で幸わせでした

VERDI FESTIVAL に来られたことに感謝です!


折々の言の葉