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【 テーマ「かこ」について 】

「かこ」では、私が2008年9月に経験した交通事故について綴っています。

 私自身がこの貴重な経験を忘れてしまいたくないから。

 毎日毎日起こり続ける交通事故、そのひとつひとつ痛み・重みを
 少しでも多くの人に知ってもらいたいから。

 そしてこの経験を踏まえたうえで、
 毎日を楽しんでいる人がいるんだということを知ってもらいたいから。

主観とエゴのかたまりかもしれませんが、
お付き合いいただけたら幸いです。

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ヤスは、10月31日で退院。

今夜はヤスと病院で過ごす最後の夜だ。


夜ごはんのあと、いつものようにヤスとヤスのご両親と談話していたとき、
お母さんがとっても嬉しそうに、「1ヶ月半、長かったわねぇ」と言った。

1か月半の間、1日も欠かさずにお見舞いに来たご両親は本当にすごい。
いくら車で20分のところに自宅があるとはいえ、
毎日来るなんて、そうできることじゃないと思う。


そしてもちろんヤスも、1ヶ月半の間、本当によく頑張った。

大腿骨を骨折したヤスのリハビリは相当痛みを伴うものだったけれど、
毎日毎日痛みをこらえて「今日は足が○度曲がった!」と言っては喜んでいた。


本当に良かった。退院おめでとう。




…だけど。




ヤスの退院はつまり、私のひとりでの入院生活の始まりを意味していた。


おめでとうという気持ちと寂しいという気持ちが混ざり合っているけれど、
私は悲しい顔をしちゃいけない。


おめでとうと、
笑顔で祝福してあげたい

はずなのに。