どうも、会社でやなこと?があったらしい。
私とは部署が違うから、どんな大変かわからないけど…
小さい会社だし、何やってるかはわかる。

ヤツの使えないと称する部下の不満だった。


いつも聞き役の私は「大変だねぇ…」とかいいながら、
ヤツが話すのを聞いて、ひたすら雨の一般道を走った。


人は誰かに話を聞いてもらえただけで満足するものだ。
ヤツにとって、私は唯一のはけ口だ。


ただ私には、そのはけ口はない…
不満も涙もこの思いも…ずっと自分の中に貯まったままだ。


ヤツの家のそば…いつもの車通りのない道で止った。
ヤツの方に引っ張られてキスされて…
珍しくヤツが…「今日は帰んなくて平気?」
なんて聞いてきた…

「朝までに帰れば大丈夫だよ」

「今日は狭いとこじゃなくてしたいなぁ…」


道がわかんないから運転を代わってもらった。
コンビニよって、ヤツはビールにじゃがりこ、私はコーヒーとチュッパチャップスを買う。

ラブホきたのは久々…

いつもみたいにテレビ見て、ベッドの上でゴロゴロする。

ビール飲んだら気が落ち着いたみたい。


車とは違う雰囲気に、ちょっと酔いそうななる。

いつもより激しくって、お構いなしのヤツ
それが本性かなぁ?って考えながら、

ちょっと終わったあとに、聞いちゃいけない一言を聞いてしまった。


「あたしはなんなの?」

ヤツは何も答えなかった。

それからしばらくして横になってたんだけど…
最初は咳かな?って思ったら違った…発作だった。
もーこんなのイヤだと思っているのに、苦しいのは続く。
水をもってきてくれたり、オロオロしてたけど、なんとか落ち着いた。



そのくらいから歯車が狂い出したのかも知れない。
いや、最初から狂ってたのかもしれない。


ずっと 続くなんて思ってなかった。
でも、もっとずっと夢をみていたかった。
その日から、泣いちゃいけないんだと心に誓った。

そのあと、その友達にも「もう泣かない!」って断言して、無理して笑ってた。

ヤツには…週末があけたら当然のことながら会う。
そんなメールのことなんて忘れてる。
いつも通りにランチにいき、普通に話して、普通に笑う…

それがどんなに無理でもがんばった。

ようやく普通に振る舞えるようになってきた。
ちょうど雨が降っていた。
旦那がいない金曜日…

「雨だね。迎えに行こうか?」

「今日は遅いよ」

珍しくメールがすぐ帰ってきたことがうれしかった。
「いいよ、何時でも」

「じゃあ、10時にいつものとこね」


どうしたのかな?なんかちゃんとメールがきた。


迎えにいってしばらくしたら車に乗り込んできた。

「疲れた…」

車をすぐ発進させたけど…
すぐ手をつないできた…
今日はどうしたんだろう?
こないだのことなんて忘れて、その手に甘えることを選んだ。
さすがに運転できない…
運転を代わってもらうことにした。

うちに車をおいてあったので、まあ都合がよかった。
それはヤツと仲のいい男友達…

「どうした?」
って聞いてきたけど、声が出ない…

「何、どうしたの?」
いつもと様子の違う私にビックリして聞いてくる。
泣いている私の頭をなでながら運転してくれている。

やっと落ち着いて「あのね…」
どーしよう…この人にはヤツの話はすることが出来ない…

そもそも、この関係を誰にも話したことはない。
話した時点でダメになると思ってた。

でもなにもかも話してしまいたかった。

「あのね……今日捕まったのあったでしょ?」
「ああ、点数ないって話?」

「んー、それもなんだけど、ちょっとさすがに落ち込んである人にメールしたの」
「え、旦那?」
「違う、旦那には話せない。その人とドライブしてて前回捕まったから…」
「え、オレの知ってる人?」

「……」

また涙が込み上げてきた。
どうしよう…やっぱり言えない…

「わかった誰か言わなくていいから、で、どうしたの?」

「…それがね、その人からさっきメールきてね…

たよるな

って……何?それ…」

涙をこらえようにも、どんどん出てきて止らない。
その間にうちについてたけど、車を停めてだまって聞いてくれる友達…

続きを話そうと思ったが、泣きじゃくって声がでない…

そして…

息ができない…

苦しい…

どうしていいかわからない…

パニックになってもがくばかり…

また発作がでたみたいだった。
でも泣きやもうとすればするほど呼吸ができない。

友達が「落ち着け!大丈夫だから…」
背中をさすって手を握ってくれた…

ああ、ここがヤツとは違うんだ…
ヤツはオロオロだまってみてるだけだったなぁ…

落ち着いてきたのか、そんなことを考えながら、
呼吸が戻ってきたのを感じた。

泣いてるけど、普通の呼吸は出来るようになったので、
とりあえず二人で家に入ることにした。


家のソファーに座り、涙もやっと枯れてきて、話せる状態になった。
ずっと肩を抱いていてくれたおかげかも知れない。

「ごめんね、ビックリさせて…」
「大丈夫だよ。戻ってこれてよかった。」
「…んーとね…なんていえばいいのかな?…そのメールね…」
「うーん、それだけしか書いてなかったの?」
「うん…ヒドくない?なんか私は誰にも頼っちゃいけないのかなぁ?って思ったら悲しくなってきて…」

また涙が込み上げてきた。
「だめだ泣いたらまた発作でる…」
「もう泣かないようにしないと……ごめんね誰かに言ったら壊れちゃうんだよ…だから誰にも頼れないの」

優しく頭をなでられた。
「今日はもう何も考えないで寝な、寝るまでいてあげるから…」

急に一人になると思うと不安だった…
誰もいないとこで、発作がおきたらどうしよう…

「大丈夫だから…」
優しくみつめてくれる…
これがヤツだったらどんなにうれしいだろう…


ベッドにいって寝る横で友達が手を繋いで背中を叩いてくれる。
まるで赤ちゃんをあやすようだ…

私はちっちゃくなって、子供のように目をつむった。

優しい友達は明け方には帰ったようだった。
それから、ヤツとは一緒に出かけることがなかった。
用事があったりタイミングがあわなかったり…
ちょうど旦那もいないので、子供を実家に泊らせて
家にいてもふさぎ込むので、友達と遊ぶことにした。

友達と車で出かけ、
もう一人の友達を駅で拾おうとしたとき…

ピピッー!

何?って振り返ったら、おまわりさんが駆け寄ってきた…

あーついてない…

てか…ヤバい…


冬にヤツとトリップしたときにつかまったのがあるんだった。
点数ないじゃん!免停?!
仕事的にもヤバいよー…


これはかなりヘコんだ。
普段友達にもヘコんだとこみせないけど、
これはさすがに平常心じゃいられなかった。


まず、旦那にもつかまった事言ってないし
(ヤツとの二人トリップだったから尚更言えなかった。)
免停になったらばれる…


どーしよう…と思って、ヤツに捕まって免停かも…
ってメールした。

しばらく返事なくて、友達と遊んでたら気分も普通になってきた。

で、ちょっと遠い友達を送ったあと…メールがきた。

「たよるな」


ただそれだけ…

何それ?
なんで?
てか、そんなメールしちゃいけないことだった?

もう頭の中ぐちゃぐちゃで、運転もままならない…

近くのパーキングに停めて車を降りた。

うつむいて「コーヒーかうね…」って言うのが精一杯だった。

外の風は涼しかったけど、エアコンのきいた部屋だった。
蚊に刺されたから締め切ったんだって、ヤツらしい。
エアコンが効いて寒いくらいの部屋で布団をかぶって寝るのがヤツのお気に入り。


後ろから抱いている手がだんだん上に上がってきた。


ブラの中に手は入ってるけど、目はテレビのサッカーを見てる。


私はよそ見をするヤツの顔を眺めながら、いいようにもてあそぶ手に翻弄されていた。

「おっ!」

「なに?」点がはいったのかと思って振り向くと

「ダメ…」って頭を布団に押さえ付けられた。


「もーなにすんの。」


ちょっとイジワル…こっちも反撃してやろうと、
ヤツのTシャツをめくって腰のあたりをくすぐるように舐めた。

アレ?くすぐったくないのかな?

平気な顔してたけど、くすぐったかったみたい。
私の手を押さえ付けて反撃してきた。


ブラを外して、服を脱がそうとするけど…脱げない…


「何コレ?」


「あ、チューブトップだからだ(笑)」


なんだ結局自分から脱ぐはめかぁ…


脱いだら寒い…すぐタオルケットをかぶった。


一緒に潜りこんでくるヤツは暖かかった。
ギュッとされる温もりは忘れない。


あんなにいっぱいしたのに、ちょっとシュチュエーションが違うだけで

なんでこんなに感じ方が違うんだろ。


ヤツは電気を消したりしない。


ちょっと恥ずかしいなぁ。。。って思うこともあるけど、

それも感じるアイテムなのかな?


「今日はね、こないだうちにきてくれたでしょ?だからお返し」


「ふーん。。」


「でも帰る。。。」


「眠いんじゃないの?」


「眠いよ。」


ギューっとして、帰る準備をした。


「帰ってほしくない?」


「帰んなさい。。。」


なんだ残念。。。そういうとこだけ、理性が働くのね。。

でもいいんだ。。。それがヤツだし。


帰るとき、玄関でヤツからキスしてくれる。

とってもあったかいキス


「気を付けてね。。。」

「ありがと。。。」


外に出てきてくれて、手をふる。


家に帰る首都高は、めっちゃ眠かったけど、

それでも、今日会えたことに満足で、

ヤツのやさしさをちょっとでも実感できたことに感謝した。