第260回東音会そのⅠ | fuyusunのfree time

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長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

久々の東音会。

梅雨の合間の晴れ間。暑い、暑いで出かけたのですが・・・

会場は超冷蔵庫。凍死寸前。

『東都のひびき』

<三味線>

()穂積大志

坂本剛二郎

塚原勝利

若和田史弥

()蓑田弘大

() 中川義男

(太鼓)藤舎呂雪

先週から太鼓のお稽古の課題曲。

後半の祭囃子は、本当の“里神楽”の手なので、チンプンカンプン。

でも、こういう曲は大好き。

作曲者は山田抄太郎氏。もう、ずっと前の演奏者です。

昔々の伊十郎全集で三味線を弾いちゃったりしています。

しかし、意外な事にこの曲は昭和40年代に作られたそうで・・・。つまり、私が生まれてから曲。

手付けは若山胤雄氏・・・。つまり、鳳声春男氏です。

彼は、長唄系のお囃子笛方のビックでもありますが、江戸里神楽のお家元でもあります。

若山氏の依頼でこの曲ができたとか。

作曲者の山田氏も、長唄奏者ではあるけれど、お祭り大好きな方だったようです。

だから、こんなに完璧にも祭囃子がはめられる曲を作曲できたのですね。

本日の太鼓はわが師匠。かっこいい

私もこんな感じに打ちたい。

が・・・まだ、お神楽の方は手の中身も身についていない。

やっと昨日、手全体が分析できたのに・・・

明日じゃ無理だよね。絶対に。

今日も、タイムオーバーで覚えきれなかった。

そういえば、

里神楽にも“鞨鼓”があるけれど、長唄の鞨鼓と感じが似ている。

どちらが先だったのでしょう?!

うーん・・・。能楽囃子と一緒のトッタンだから・・・きっとたぶん長唄で使っている方が先なんじゃないかと想像するが。分からない。

『惜しむ春』

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村治利光

味見 純

村尾俊和

<三味線>

高橋武久

宮田由多加

高橋智久

-蔭囃子-

佐門の曲。旋律が変わっている。

地味。でも難しい曲のように思える。

美声軍団。美しい声で歌詞を我がハートに届けてくれているのですが、

今一つ、普段の彼ららしくなくて・・・。ちょっと吃驚した。

綺麗な声なのですが、ちょっと違和感が。

四代目杵屋佐吉という人は超天才。当時、斬新な作曲で観客を魅了。

独特な旋律。

看護師さん泣かせの血管の如く、唄い手さん泣かせの一曲ではないかしら。

珍しく蔭囃子が入っていた。

冒頭・・・。ねずみが鳴いていると思った。しかし、曲を考えたら鼠なわけがない。で、よくよく考えて・・・小鳥のさえずりだったようだ。ある意味狭いホールでの蔭囃子って難しいですね。

『五条橋』

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野口悦至 

山田 卓

<三味線>

増田 豊 

小島直文

私的にはお囃子があってしかりの曲の印象があるのですが、本当は素のお座敷用の演奏として作曲されたのだそうです。

十三世杵屋六左衛門をはじめとしたユニット。当時、大人気のタレントさんだったようです。

「うちに来て演奏してください」

「我が屋敷で演奏してくれ」

と引っ張りだこ。

このユニットは『筑摩川』をもって活動していたそうですが、アンコールに応えられないなぁとか、そういった不都合で『五条橋』と『楠公』を作曲したのだそうです。

・・・という事は『楠公』ももともとはお座敷長唄だったのですね。

大好きな三味線の元師匠。が、彼の良さは際立たない曲だなぁと思いつつ・・・。

音締は相も変わらず素敵だった。

贅沢を言えば、前の『惜しむ春』を演奏されていたら素敵だったろうな゜と想像しつつ・・・。

あまりの会場の寒さに凍死寸前。ウトウトしちゃいました。