国立劇場で長唄協会の演奏会に国立劇場に行って来ました。
はあ~・・・長かった。
開演から終演まで。いやいや、途中何度も抜けましたが。
でも、やっぱり一杯長唄に包まれる一日というのは幸せです。
幕開けは男性陣の大勢の曲。今回は『風流船揃』でした。会長の鳥羽屋里長氏と杵屋浄貢氏・藤舎呂船氏の監修のものであった。藤舎流の船揃には“アンバ”がない事が多いのですが、今回は入っていました。やっぱり、多流派の寄せ集めのお囃子チームだから、一般バージョンにしたのかな?とかなんとか思っちゃったりして。
が、最後の女性陣の大勢の『元禄風花見踊』のお囃子の監修は堅田喜三久氏。社天のところ・・・あれは一般バージョンだと最後の太鼓の社天は干すんだけれど(あそこを打っているのを聞いたのは喜三久氏だけ)、今日は打っていた。やっぱり、指導された方が喜三久氏だから??!
そんな事を思う始まりと締めくくりでした。
今日は大好きな方々が大勢ご出演でルンルンな一日。幕開けの『風流船揃』はとにかく目が忙しい。そして、最後の『元禄風花見踊』も目が忙しかった。
お囃子の師匠は『鶴亀』と『綱館の段』にご出演。太鼓は打つ事も大切ですが見せる芸でもある。という事で師匠の表現技術を勉強させていただいた。意外と勘違いしている事多し。こうして師匠のライブを見るという事はとても勉強になります。そうそう、『鶴亀』で確認したかったこと・・・本日、師匠の演奏で解決しました。良かったです。
本日、へえ~と思ったのは『英執着獅子』でした。お囃子の素でたぶん出端を打っているのかな?
これは附け上は存在するけれど聴いた事がなくて勉強になりました。
でも、私的には、ここを入れるより狂いの前に八千代を入れるバージョンとか、そっちの方で拝聴したかった。。。里長氏と浄貢の歌舞伎コンビだったからなのかな・・・??!
『外記猿』はとっても安定していて素敵でした。五三助氏の三味線は本当に綺麗な気持ちにさせてくれます。ただ、あの紺の毛氈はやめて欲しい。みんな顔色が悪く見える。
そうそう、『忍び車』とか緑の毛氈を使っていたのもありましたが・・・あまり素敵ではありませんでした。やっぱり赤がいいなぁ。
そういえば『忍び車』を引かれた杵屋彌吉氏は本当に亡くなられた五三郎先生ににていらっしゃる。上調子は「繊細でガラス細工のような響きであってほしい」というのが私の心情。なかなかこれが難しいのだけれど、本日、この曲の上調子をやられた東音の高橋さんは素晴らしいと思いました。
それにしても、小間蔵氏の声は美しいですね。うっとりしてしまいました。
うっとりついでに、
『五月雨』のワキを唄われた杵屋佐喜氏。『勧進帳』のワキの杵屋勝彦氏・三枚目の杵屋勝吉次氏、『玉菊』の芳村金四郎氏、『綱館の段』の三枚目の杵屋直吉氏の唄は素晴らしかった。この方々の声は私の好みの声質なんですね。素敵すぎです。
この三曲だけで満足満足の一日でした。
最後の花見では沢山勉強させていただきました。
お囃子は我が流派一線の女流のお囃子さん方。確認事項をいろいろさせていただきました。ありがとうございます。
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- 池田弘一氏の新しい本を会場ロビーで販売。先生のサイン会もやっていた。
- しっかりサインいただきました。
- センターかぶりつきが定位置の先生。
- 本日は、このサイン会のために定位置にお座りではありませんでした。