二人羽織 | fuyusunのfree time

fuyusunのfree time

長唄などの邦楽をこよなく愛する看護師のfuyusunです。
ナースの仮面を脱いだ、fuyusunの日常を綴っています。

ある番組に和服の似合うNという女優さんが出ていた。彼女は以前から長唄三味線を習っているらしい。
けっこう、三味線という技能は女優として求められる事が多いので、習っている人って多いですよね。
どなたに習っているんだろうと思ったら、、、
へえ~ェ・・・女流の唄方のあの人のところなんだ。・・・なんか意外・・・。その人の会に出演していたから、その人のお弟子さんと思っているのだけれど・・・違っていたりして。
杵勝の有名どころの先生とかかと思ったけれど、ぜんぜん違った。予想はずれ↓↓↓

N氏のお浚い会のビデオの一くさりが流れた。
舞台経験豊富で、あの特殊な空間になれているN氏も、お三味線の発表会というとまた違うものなんでしょうね。
眉間にしわを寄せて鬼の形相。
彼女もお友達に「なんであんな怖い顔で演奏しているの?何か嫌なことでもあったの?」と言われたそうですが、観に来てくれた方にそう言われるのは彼女だけじゃないみたい。
私も言われたことあるし、私のまわりの人からもそう言われたという話を聞いた事があります。

調子三年と言いますが、きちっと三味線の調子を整えるのは難しい事です。
特に、舞台上で変調するって難しい。大概、ちょこっと甘い音程になってしまう。
「できない」という人もいるらしく、以前拝聴した会でどこぞの芸者さん十数人で構成されたの舞台。三味線方の一人一人に後見がついていて、変調の際にいっせいに後見の方の手がニョキニョキとでてきて吃驚したというか、笑えちゃったというかの経験があります。芸者さんなのに調子合わせられなくてお座敷の時はどうしているのかなと疑問に思っちゃいました。
N氏の舞台の時も、後見の方がついていて調子の面倒をみていたようです。
客席にお仕事仲間の俳優K氏が観ていたそうです。
で、変調の際にN氏は自分で変調したみたいなんですが、調子が甘かったらしくて後見の人の手がニョキニョキと。甘い調子を直したそうです。
それを観たK氏。
「二人羽織かと思ったよ」と(笑)
確かに二人羽織に見えるかもです。

流派のお家元の大きな会などに行くと、歌舞伎役者のご祝儀の舞踊等とは別に、必ずと言っていいほど女優さんや役者さんのプログラムがありますよね。華やかでいいですよね。
そういえば、とある女優さんと同姓同名の方がいらっしゃって、
「へえ~、あの人三味線をやっているのね」とワクワクしながらその番組の順番を待っていて、幕が開いて吃驚という経験をしたことがあります。