夏休みで本を読めないことの禁断症状が出たのか、
昨日の夜一気に読んでしまいました。
中山七里/わらう淑女

帯にもある通り、美しく頭も良い女性が、数々の犯罪を犯していき、
それを警察や社会が捕まえられるか、という話です。
彼女の主観で語られるのはエピローグだけなので、
話のほとんどは、彼女がしたことを、周囲の人間がどう認識するか(人生を狂わされていくか)で
彼女の性格を想像するしかありません。
でも、そこでどう感じるかで、最後のどんでん返しに対する読後感が変わるのだと思います。
ちなみに、私の場合は、こうでなきゃね、と思った方です。
あえて言えば、警察との攻防をもっと書いてほしかったかな~。
徹底的に甘さが排除されて苦味ばかりの小説で、
いわゆる悪女と言われる女性のルポルタージュを読んでいるようでした。
この作者さんのユーモラスな謎解き小説も好きなのですが、
その中でも出てくる毒を煮詰めたような小説で、らしいなぁ、と関心しちゃぃました
