【雑記】上りエスカレーターにて | 大つごもり日記

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エスカレーターで昇るさなか、つい、屁をこいてしまった。つい今しがた、とある駅のエスカレーターに乗っているときのことである。


かつて三国志の時代。蜀の丞相(首相)諸葛孔明は、魏の軍勢と対陣中に病没した。リーダーを喪った蜀の将兵が本国へと退却を始めたのに対し、この動きを気配で察した魏軍の総帥司馬仲達は、孔明さえいなくなれば蜀軍などひとひねり、とこれを追撃した。蜀の武将たちが孔明の遺言に従い彼の等身大木像を陣頭に押し立てて迎撃したところ、仲達は孔明本人が出てきたものと勘違い。
「いかん、孔明はまだ生きていたのか!」
と驚愕し、急ぎ退却を命じた。
孔明自身は世を去っても、彼が遺した計略はこの世に留まり魏の追撃軍を撤退せしめた、後世「死せる孔明、生ける仲達を走らす」と伝えられた故事である。

ひるがえって2013年の今このとき。
エスカレーターだから、私自身は数秒もすれば移動して屁をこいた場所を去ってしまう。しかし、私の放出したメタンガスはしばし現場に留まり、仲達の追撃軍を撃退するであろう。


果たして。
少し離れた後方斜め下から、咳払いが聞こえた。振り返るとマスクをしたおねえさんが、渋い顔をしている。

(おねえさん、許されい・・・)

心のなかで詫びつつ、
でもマスクしてたから、あれはやっぱり喉の調子が勝れずただ単に喉の奥で咳をしてたのではないか、と。
そう願ってやまない吉宗であった。