広背筋の筋肉が主働筋になるトレーニングについてまとめます(フリーウエイト、ケーブルのみ)。文章での説明になるため、イメージしづらいのはご愛嬌でお願いします。
※指摘や付け加えがあったら何なりと教えてください。
広背筋は肩関節の内転がメインになると上部、肩関節の伸展がメインになる下部が鍛えやすいが、今回は全体を鍛える種目として紹介する。
〇チンニング(c)
・広背筋強化には欠かせない多関節種目
1. 肩幅より少し広めの手幅で小指に力を入れながらサムレスグリップ(親指はかける)でバーを握る。膝は曲げてクロスさせ、体が後傾しやすくなるようにする。
2. 上体を少し後傾させながら、胸でバーを迎えに行く。肩関節を外旋・下制させながら、胸を張り、肘を腰にぶつけるイメージで体を引き上げる。
※アンダーハンドで下部を狙える。
〇ラットプルダウン(s)
・チンニングより体を後傾することができ、チンニングが出来ない人はこれで強化できる(ケーブルについている場合のみ)
1. パットで太ももがシートから浮かないように固定する。頭上のバーをつかんで肘を軽く曲げ、わずかに上体を後傾させる。手幅は肩幅の1.5倍程度。
2. 肩関節を外旋し、首を長くして胸を張りながら、肘を腰を腰にぶつけるイメージでバーを引き下げる。
※骨盤を前傾させて、みぞおちにバーを引くと下部を鍛えられる。
〇ベントオーバーロー(m)
・広背筋と同時に僧帽筋を鍛え、高重量が扱える種目
1. 肩幅よりやや広めの手幅でバーベルを持ち、膝を軽く曲げて背すじを伸ばす。そこから上体を60°~90°度の角度まで前傾させる。順手の場合、角度を大きく前傾させ、逆手は上体をある程度立てて行う。
2. 胸を張って肩甲骨を寄せながら、肩関節の動きで肘を後方に引いてバーベルをみぞおちもしくは足の付け根のほうへ引き寄せる。肘を引くイメージを持つことで腕の力を使わないようにする。
※逆手の方が肩関節の伸展がしやすく、広背筋に効きやすい。その場合、足の付け根にバーを引く。
〇シーテッドロー(c)
・肩甲骨の内転で背中の中央を刺激するコントラクト種目
1. 膝を軽く曲げてパラレルバーを掴む。このとき股関節から上体を前傾させることによって肩関節および広背筋の可動域が大きくなり、かつ負荷が抜けにくくなる。
2. 肩甲骨を寄せながら、肘を後方に引いてバーをお腹に引き寄せる。背中を反らせながら上体を適度に後傾させる。
※上体を反らせすぎるのはNG。
〇ワンハンドロー(c)
・姿勢を保持しやすく、動作に集中できる。
1. 片手にダンベルを持ち逆側の手と膝からすねをベンチ台に置く。背中をまっすぐにした状態で体を地面と平行になるように倒し、ダンベルを持った手を床に向けて垂らす。
2. しっかりと胸を張り、ダンベルが腰の横を通るようなイメージで、やや後方に弧を描くように引き上げる。
3. 上腕が地面と平行になるまで上げ、ゆっくりと下げ反復する。
〇ストレートアームプルオーバー(s)
・広背筋の筋肥大に有効な貴重なストレッチ種目
1. 肩幅程度の広さでバーを持って腰を反らさないように前傾姿勢をつくる。
2. 上半身を真っ直ぐキープしたまま、伸ばしたままの腕を股関節に向かって引きつける。
〇インクラインダンベルロー
・腰の負担が小さいベントロー。
1. ダンベルを持ち、背もたれを30°程度にセットしたベンチに腹ばいで寝る。肩甲骨を広げながらダンベルを下げる。
2. 胸を張って肩甲骨を寄せながら、肩関節の動きで肘を後方に引いてダンベルを引き上げる。このとき胸の上部はベンチから少し浮いてもOK。
<MEMO>
・プル系ではワイドグリップが効きやすい(個人差あり)。
・片手でプリアクティベーションを行うと収縮感が分かりやすくなる。
・肘が90°を超えると、上腕二頭筋に効いてしまうため注意。
次回は腹筋群の機能解剖学についてまとめます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
<参考資料>
・石井直方 監修 荒川裕志 著 筋トレ 動かし方・効かせ方パーフェクト事典 ナツメ