5S活動は生活の質を高め、作業の効率化を高め、コストダウンを見込める活動です。
私は5S活動の初手となる「整理」を「洗濯物改善」で完全に理解しました。
この記事を通じて、みなさんの「質」「効率」「コストダウン」などすべての土台になる「整理の思考力」を身に付ける手助けができればと思います。
今までの私の思考
我が家は夫婦そろって多趣味で、たくさんの物がありました。
物が多いからと、分類用にケースや籠を買って掃除をすると一見キレイになります。
しかし、また1週間くらい経つと、元通りになってしまいます。
- 使った本は本棚の奥だから、取り敢えず机に置いておこう
- こっちで作業したいから、他のことをするのにまた別のスペースが欲しいなぁ
- 仕舞う場所がないから床のこの辺に置いちゃえ
そんな事を考えては、仕事ばかりで時間がないくせに家の中に「○○をするスペース」なんていうものを作ろうとしていました。
結果、自宅はもので溢れ、何がどこにあるのかすら分からない。
朝はいつも、洗っただけで仕舞われていない洗濯物の山から、旦那様が靴下の相棒を探している。
(あぁ、申し訳ない・・・)
私はこれを改善したいと思いつつも「体力」と「仕事(お金)」を言い訳にして、何もしませんでした。
「整理」とは心から「大切だ」と思うものを見極める行為である
5S活動を始めた当初、今まで自分が行っていた「整理」が「整頓」でしかなかったことを知りました。
今一度、5S活動のそれぞれの項目について振り返っておきます。
整理:要不要を確認し、捨てること
整頓:モノの住所を決め、戻せること
清掃:汚れによる故障などを行ないように掃除できること
清潔:整理、整頓、清掃が行き届き、維持できていること
躾 :上記項目の本質が、活動者にちゃんといきわたっていること
私は「家事が嫌い」でしたが、会社や友人の前では率先してやるような見栄っ張りだったので、そこを逆手にとって「家事=仕事の質を高める為に必要な業務の一つである」と認識を改めることで、嫌い云々の思考自体を排除できました。
そして「ミニマリスト」という言葉に出会いました。
「ミニマリズム」の本質である「自分にとって本当に大切なものは何か?」という考え方、その理念が私を大きく変えました。
ミニマリストと聞くと最低限の物しか持っていない人を想像する方もいらっしゃるかもしれませんが、そもそもの本質は「自分にとって大切なものを知り尽くした人」であることを忘れてはいけません。彼らは、本当に自分にとって必要なものにはちゃんとお金と時間を割く事ができる、一本筋の通った人たちなのです。
私はこの「ミニマリズム」を取り入れた「整理」を実行したおかげか、年上の友人たちに本気で「しっかりしてきたね」と言ってもらえるようになりました。
整理の初手は「重要課題」かつ「変化影響大」、そして「ちょっと頑張ればできること」を選ぶべし
いざ整理を始めようと思った時、どこから手を付けたらいいのか分からないという状態にある方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方におススメな初手行う場所の選定方法は、「重要課題」かつ「変化影響大」であり「ちょっと頑張ればできること」です。
私にとっての「重要課題」は「衣類の整理と洗濯物導線の改善」でした。
なぜ重要課題だと思ったかでいうと次の通りです。
- 毎朝、靴下の相棒探しが始まる(時間、コストの無駄を生み、罪悪感も大きい)
- 着たい服を洋服ケースの底から引っ張り出されたりして、結局ぐちゃぐちゃになっている様子にテンションがめちゃくちゃ下がる(故に畳まない言い訳になってしまう)
- 部屋を一旦キレイにしても、日々行う洗濯から洗濯物がソファーに溜まり出した時から、目に見えて部屋が荒れていくように感じた
ついでに言うと、私は洗濯物も結構溜めてから一気に洗ってしまうような人でした。
だから、溜めておける分余計に衣類を持っている必要があり、結果として所持数分だけスペースが必要だったということになっていました。
課題①:靴下の相棒探しをしなくてもいいようにする
現状把握と原因模索
- 洗濯物の量がもっと少なければいい?
- 洗濯物がパッと仕舞える状況になっていればいい?
- 靴下をケースに入れた時、夏物と冬物があると旦那様に言われたことがある
- 旦那様は毎日どの靴下でもいいわけではなく、選んで履こうとしている
解決方法
- 靴下をちゃんとペアにしてしまっておくようにする
- 目当ての靴下だけをサッと取り出せるようにする
課題②:畳んだ服がぐちゃぐちゃにされてテンションが下がる
現状把握と原因模索
- 服が多すぎて、衣替え等で入れ替えもしないため、目当ての服を探しにくい
- 服はなんでもいいと言っていたが、観察してみると旦那様は服を選んで着ている(だから底にある服を引っ張り出す)
- 服が多すぎて場所が何となくしか決まっていないため、畳んだとしてもどこに仕舞ったらいいのか分からない
解決方法
- 服の量を減らす
- 取り出しやすい収納方法に変える
課題③:畳まれずに放置された洗濯物を中心に部屋が荒れていく気がする
現状把握と原因模索
- 畳むのは時間が掛かるし、何より面倒
- 洗濯物は全体の手順が多く、最後に畳んで仕舞うという大仕事が残っているのが納得いかない
解決方法
- 後になれば楽になるような手順に変える
- 効率化を行い、できるだけ短時間で済むようにする
私が5S活動を取り入れるにあたり、部屋が汚れていく起点であるポイントは潰すべき「重要課題」であり、部屋の中心になるリビングのソファーから山積みの洗濯物が消えることは「変化影響大」です。また、解決方法のどれもがそんなに難しいものではないと私は感じました。
1日でできることではないですが、それこそ「ちょっと頑張ればできること」です。
洗濯課題の解決
洋服の「整理」
まずは山のようにあるお洋服から手を付けました。
- まだ着られるものは買取へ
- もう着られないものは廃棄へ
- 思い出のあるものは写真を撮って思い出だけ保存
これはあの時の服だから……というように捨てられなかった服を私も旦那様も持っていました。
しかし、体型も変わってしまったし、何より普段着ではきられない制服や衣装類はいつまでも現物として持っている意味は私たち夫婦にはありませんでした。
私はこの方法で自分の洋服を1/3にしました。
達成までの期間はだいたい数週間から1ヶ月程度だったと記憶しています。
取り出しやすい収納方法の模索
当時の収納ケースは大きく、仕切りがありませんでした。
これではパッと見た時に目当ての衣類を見つけることができませんし、そもそも畳まなければなりません。
ですが、最初に服を整理したことで、かなりの衣類を手放すことができました。
衣類が減ったことで、押し入れの段の板を外すことができるようになったため、「ハンガー収納」という選択肢があることに気付きました。
「畳まない」という手法は、ここに上げた複数の課題解決の糸口になりました。
ですが、靴下や下着類は流石にハンガーに引っ掛けるわけにはいかないので、小分けに仕切られている収納ケースにし、また廃棄しやすいものを購入しようと決めました。
「ハンガー収納」を取り入れることができたことで、結婚当初に買い足したケースを含め、大きな洋服ケース4つを丸々廃棄することができました。
洗濯の仕方の改善
最後に課題③の解決方法「後になれば楽になるような手順に変える」に取り組みました。
<今までの洗濯をする手順>
- 洗濯する
- 洗濯ネットに入れるものは入れる
- 前回の洗濯物が洗濯機の上に乗っている事が多いためリビングのソファーに置きに行く
- 洗剤を入れる
- 干す
- 風呂場の竿に洗濯ばさみを引っ掛ける
- 洗濯機から洗濯ものを1つずつ取り、物干しハンガーのクリップに挟む
- ベランダに持って行く or 風呂場の乾燥機
- 取り込む
- 取り敢えずソファーの上に溜めちゃう ※直ぐ畳まない
- 畳む
- 全部畳む(既に皺しわになっていることも……)
- タオル類を畳む
- ズボン系を畳む
- 上着やトップスなど大きめのものを先に畳む
- インナー系を畳む
- 靴下を捜索して畳む
- 全部畳む(既に皺しわになっていることも……)
- 仕舞う
- クローゼットを開ける
- 服の山を目の前に、何処に仕舞うか考える
- 前回仕舞った服がクローゼットの中でぐちゃぐちゃになっているのを見つけて凹む
- 仕舞う
- 物干しハンガーを洗濯機横に戻す
一言で洗濯と言っても、分解するとかなりの工程があることがわかります。
<改善後の手順>
- 日常
- 洗濯物は洗濯機前にぶら下げた袋に入れてもらう
- 洗濯する
- 洗濯物が入っている袋をひっくり返してバサッと入れるだけ
- 洗剤を入れる
- 干す
- 風呂場の竿に物干しハンガーを引っ掛ける
- 洗濯機から洗濯ものを1つずつ取って干す
- ベランダに持って行く or 風呂場の乾燥機
- 取り込む
- ハンガーの物はそのままクローゼットに仕舞う
- 物干しハンガーのものは畳みながらその場で外す
- 仕舞う
- 下着を洗面所の棚に仕舞う
- タオル類も洗面所の棚に仕舞う
- 靴下はくるっと丸めて小分け収納にずぼっと収納
- 物干しハンガーを洗濯機横の棚の取っ手に引っ掛ける
手順を明確にして収納場所を確定させることで、この日以来、一度もソファーに洗濯物を溜めなくなりました。
正直自分でも驚いています。
新しい手順にするにあたり、追加で購入した商品はこちらです。
まとめ
大量にものを手放すのは「勿体ない」ですよね。
ですが私は壊れてもいない、使い古してもいないものを、手放してもいいと思うほど持っていた自分に幻滅しました。
だってそうでしょう。
「物を持っている=稼いだお金を使った」という事なんですから。
自分の中にブレない軸がしっかりあれば、流行りや自分のテンションであれこれとお洋服を買うこともなかったでしょうし、いくら肌が少し気になるからといって、美容家さんたちを真似てあれこれと基礎化粧品を買い漁ることもしなかったのです。
無駄遣いが格段に減り、毎月黒字を継続出来ているのは、この「本当に自分に大切なものを見極める『軸』」ができたからに他なりません。
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