小学生のころ

七夕の日の天気が気になって

 

雨降りだったり

曇っていたりすると

 

「今日は織姫様と彦星は会えないの?」

って聞いていた

 

私の問いに

興味なさそうに

「そうね」

と答える母だったけれど

 

「かわいそう」

って言葉を聞くと

「そうよねぇ」

ってどれほど可哀想かを話していた

 

高校を卒業するころには

永遠の時を共に過ごしていたならば

全く変わらない想いでいるのは無理だろうし

年に1度だけでも会えるという

永久の約束があるのなら幸せなこと

って感じてた

 

かわいそうって言っていた私が

すっかり変わったのは

大人になったからというだけの理由だろうか

 

短冊に

書いた願いは

忘れても

七夕の夜の

寂しさ残る