★ 外交とセーブル磁器展 ★
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LOUVRE-DNPミュージアム・ラボの「外交とセーヴル磁器展」。たった9つしかない展示品とは、どのような品々なのでしょう?
まず、
「小さなシュロの葉」文様の皿、1758年3月にルイ15世からデンマーク王フレデリク5世に贈られた食器セットより
ルイ15世がデンマーク王フレデリク5世から有名なフレデリクスボーグ種の種馬
を受け取ったお礼として1758年3月に贈ったもので、磁器が外交上の贈り物とされた最初の例と考えられています。
中国や日本からヨーロッパに伝わった磁器は、18世紀ヨーロッパにおいて、その製法が謎につつまれていたため、「白い金」
と称され珍重されていました。それで、ルイ15世は、
王の保護下にあったセーヴル磁器製作所の磁器を、王室の新しい贈り物
として使用したのです。
地色に使用されている緑は、セーヴル磁器製作所においてこの時代に新たに考案された色でした。
お次は、
「花輪飾り」の皿、1758年12月2日にルイ15世からオーストリア皇后マリア=テレジアへ贈られた食器セットより
1757年5月1日に調印されたヴェルサイユ条約により、フランスとオーストリアが長年の敵対関係から和解したことを記念して贈られた200ピースのセットのものです。この歴史的な同盟は、オーストリア皇女マリー=アントワネットと、後にルイ16世となるフランス王太子との結婚にもつながっていきます。
丸いコンポート皿、1760年にルイ15世からプファルツ選帝侯に贈られた食器セットより
ヴェルサイユ条約による同盟関係の新たな勢力均衡の中での中立的立場を確固にするために、贈られました。
こちらは、2点それぞれ別々のものです。でも、同じセットのものでもあります。
「豪華な色彩の縁飾り」文様の蓋付鉢(ポ・ア・オワル):1784年8月26日に王妃マリー=アントワネットに納品。
受け皿:1784年6月22日にルイ16世からスウェーデン王グスタヴ3世へ贈られた食器セットの追加品として同年9月7日に納品。
この食器セットは、王妃マリー=アントワネットがチュイルリー宮殿で用いるために注文したものですが、スウェーデン王グスタヴ3世への贈答品として使用されたため、王妃のために同じものが再製作されました。
ハーフボトル・クーラー、1773年にルイ15世からナポリ王妃マリア=カロリーナに贈られた食器セットより
マリア=カロリーナはマリー=アントワネットの実の姉です。
CLというモノグラムは、マリア=カロリーナ=ルイーザと呼ばれた王妃か、ルイ15世が代父であった、王妃の娘カルロッタ=ルイーザのイニシャルでしょう。
楕円波縁皿、1773年にルイ15世からアストゥリアス公妃マリア=ルイサ・デ・パルマへ贈られた食器セットの追加品として1776年3月1日に送られた品
ルイ15世は彼の孫娘で1788年にスペイン王妃となるアストゥリアス公妃マリア=ルイサ・デ・パルマ(1751-1819)は、ルイ15世の孫娘です。
「イルカの庭」の壺、1784年10月22日にルイ16世からプロイセン公ハインリヒへの贈答品
プロイセン公ハインリヒは、1784年の訪仏の際、ルイ16世から数々の贈り物を受けとりました。
フランス語のDauphin(ドーファン)には「イルカ」と「王太子」という二つの意味があるので、これらの壺は1781年10月の王太子の誕生を記念して製作されたものではないかと考えられています。
ポタージュ皿、1786年6月12日にルイ16世からロンバルディア総督、オーストリア大公フェルディナントに贈られた食器セットより
この王妃マリー=アントワネットの胸像は元々、王の胸像と対をなしていました。後年に1808年から1812年にパリ駐在のロシア大使となる、アレクサンドル・ボリソヴィッチ・クラーキン公爵が、1782年にセーヴルに注文したものです。
全展示品のすばらしさは、ぜひこちらのルーヴル美術館工芸部門の学芸員 マリー=ロール・ド・ロッシュブリュンヌ氏の解説動画をご覧くださいませ(日本語字幕付き)→ http://museumlab.jp/exhibition/interview.html
これらの展示と同時に、今回は、ルーヴル美術館による特別講演がありました。
「ルーヴル美術館とそこで働くひとたちの職種」
年間875万人もの訪問者。
そこで働く職員の数は約2500人。
ルーヴル美術館は、それ自体が一つの街のようです。すべてが、大きい
http://museumlab.jp/activity/lecturelouvre20110514.html
一般にはあまりしられていないルーヴル美術館の専門職の数々にスポットを当てた講演でした。わたくしも、論文を書いたときには、とてもお世話になりました
。
帰ってから、再度感心したのが、ポスト・ビジットコンテンツ。
ブルボン家とハプスブルグ家の関連家系図
セーヴル磁器のマーク
現在のセーヴル磁器製作所
などなどについて、深く学べます。
でも、100点
はあげられません
せっかく、一般的ではない、専門的なことに興味のある方々が集まっているのですから、講演会のあとに、ミニ・パーティーなどをオーガナイズして、情報交換・ネットワーキングなどできるようにしたらよろしかったのに、とこれだけが残念でございました。
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LOUVRE-DNPミュージアム・ラボの「外交とセーヴル磁器展」。たった9つしかない展示品とは、どのような品々なのでしょう?
まず、
「小さなシュロの葉」文様の皿、1758年3月にルイ15世からデンマーク王フレデリク5世に贈られた食器セットより

ルイ15世がデンマーク王フレデリク5世から有名なフレデリクスボーグ種の種馬

中国や日本からヨーロッパに伝わった磁器は、18世紀ヨーロッパにおいて、その製法が謎につつまれていたため、「白い金」



地色に使用されている緑は、セーヴル磁器製作所においてこの時代に新たに考案された色でした。
お次は、
「花輪飾り」の皿、1758年12月2日にルイ15世からオーストリア皇后マリア=テレジアへ贈られた食器セットより

1757年5月1日に調印されたヴェルサイユ条約により、フランスとオーストリアが長年の敵対関係から和解したことを記念して贈られた200ピースのセットのものです。この歴史的な同盟は、オーストリア皇女マリー=アントワネットと、後にルイ16世となるフランス王太子との結婚にもつながっていきます。
丸いコンポート皿、1760年にルイ15世からプファルツ選帝侯に贈られた食器セットより

ヴェルサイユ条約による同盟関係の新たな勢力均衡の中での中立的立場を確固にするために、贈られました。
こちらは、2点それぞれ別々のものです。でも、同じセットのものでもあります。
「豪華な色彩の縁飾り」文様の蓋付鉢(ポ・ア・オワル):1784年8月26日に王妃マリー=アントワネットに納品。
受け皿:1784年6月22日にルイ16世からスウェーデン王グスタヴ3世へ贈られた食器セットの追加品として同年9月7日に納品。

この食器セットは、王妃マリー=アントワネットがチュイルリー宮殿で用いるために注文したものですが、スウェーデン王グスタヴ3世への贈答品として使用されたため、王妃のために同じものが再製作されました。
ハーフボトル・クーラー、1773年にルイ15世からナポリ王妃マリア=カロリーナに贈られた食器セットより

マリア=カロリーナはマリー=アントワネットの実の姉です。
CLというモノグラムは、マリア=カロリーナ=ルイーザと呼ばれた王妃か、ルイ15世が代父であった、王妃の娘カルロッタ=ルイーザのイニシャルでしょう。
楕円波縁皿、1773年にルイ15世からアストゥリアス公妃マリア=ルイサ・デ・パルマへ贈られた食器セットの追加品として1776年3月1日に送られた品

ルイ15世は彼の孫娘で1788年にスペイン王妃となるアストゥリアス公妃マリア=ルイサ・デ・パルマ(1751-1819)は、ルイ15世の孫娘です。
「イルカの庭」の壺、1784年10月22日にルイ16世からプロイセン公ハインリヒへの贈答品

プロイセン公ハインリヒは、1784年の訪仏の際、ルイ16世から数々の贈り物を受けとりました。
フランス語のDauphin(ドーファン)には「イルカ」と「王太子」という二つの意味があるので、これらの壺は1781年10月の王太子の誕生を記念して製作されたものではないかと考えられています。
ポタージュ皿、1786年6月12日にルイ16世からロンバルディア総督、オーストリア大公フェルディナントに贈られた食器セットより

オーストリア大公フェルディナントは、ルイ16世の義兄で、ロンバルディア地方の統治者であり、妃と共に非公式にフランスを訪問しました。ミラノの宮廷のために製作された一式です。
そして、番外編
王妃マリー=アントワネットの胸像
そして、番外編
王妃マリー=アントワネットの胸像

この王妃マリー=アントワネットの胸像は元々、王の胸像と対をなしていました。後年に1808年から1812年にパリ駐在のロシア大使となる、アレクサンドル・ボリソヴィッチ・クラーキン公爵が、1782年にセーヴルに注文したものです。
全展示品のすばらしさは、ぜひこちらのルーヴル美術館工芸部門の学芸員 マリー=ロール・ド・ロッシュブリュンヌ氏の解説動画をご覧くださいませ(日本語字幕付き)→ http://museumlab.jp/exhibition/interview.html

これらの展示と同時に、今回は、ルーヴル美術館による特別講演がありました。
「ルーヴル美術館とそこで働くひとたちの職種」

年間875万人もの訪問者。
そこで働く職員の数は約2500人。
ルーヴル美術館は、それ自体が一つの街のようです。すべてが、大きい

http://museumlab.jp/activity/lecturelouvre20110514.html
一般にはあまりしられていないルーヴル美術館の専門職の数々にスポットを当てた講演でした。わたくしも、論文を書いたときには、とてもお世話になりました

帰ってから、再度感心したのが、ポスト・ビジットコンテンツ。
ブルボン家とハプスブルグ家の関連家系図
セーヴル磁器のマーク
現在のセーヴル磁器製作所
などなどについて、深く学べます。
でも、100点


せっかく、一般的ではない、専門的なことに興味のある方々が集まっているのですから、講演会のあとに、ミニ・パーティーなどをオーガナイズして、情報交換・ネットワーキングなどできるようにしたらよろしかったのに、とこれだけが残念でございました。








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