★各国の事実婚と非嫡出子事情 | RuBisふわふわ王国 by 高木美香

★各国の事実婚と非嫡出子事情

R25の記事 籍を入れるのとどう違う?「事実婚」のメリット&デメリット
そして、タイムリーに王貞治氏の事実婚のニュース

最近、事実婚が日本でも増えています。それに伴い、様々な議論がされています。
けれども、各国、特にヨーロッパ諸国の事実婚率と比較などしている議論のときにいつも思うのは、各国事情が違うのにあまり意味がないのではないかということ。

文化が違うこともさることながら、歴史、現行の法制度、それに伴う様々な諸手当、保護などが各国によって全くといっていいほど違うからです。

例えば、この世界各国の婚外子割合。
2005年のものしかありませんが、総じていえるのは、北欧諸国でその割合が高いこと。
それに比べて日本はものすごく低いこと。
それで必ず沸き起こるのが、日本は遅れている、と北欧はススンデイル、とか、あるいは日本における非嫡出子の権利保護を求める議論。

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そういうときには、各国の事情が全く無視されています。
例えば、日本で「事実婚」と呼ばれているもの。そもそも戸籍が存在しない国がたくさんありますし、夫婦同姓でなくともよい国が多かったり、そのまま双方の姓をつなげてよかったり。「事実婚」という認識、カテゴリーにすらなってなかったりします。「事実婚」と普通の結婚の境界がない、と申しますか。非嫡出子しかり、です。

法的に全く同等の権利がある国、ない国。
十代のシングルマザーへの手当てが厚いイギリスでは、十代の妊娠・出産がとても多いですし、アイルランドではさらにそれにカトリックだから中絶をしないために、結果として非嫡出子の割合が多い、などのようなこともあります。

日本でも、実は、戦前は非嫡出子の割合が7%ぐらいあったのです。

フランスでは2007年には非嫡出子の割合が50%を超えています。けれども、その背景には、結婚を軽視しているというよりも、PACSなど別の形態をとっているカップルが多いこと。そして、なぜ結婚の重みがないのか、といえば、日本のように結婚と遺産相続が結びついていないから、というのがあります。日本の現行民法では、配偶者が死亡した場合、遺産の半分はその配偶者が自動的に相続します。ところが、フランスでは違います。結婚のときにまず、どういう財産形態で結婚するか選択しなくてはなりませんし、自動的に半分相続するような法律はありません。一方、その子どもには自動的に遺産が相続されます。なので、夫婦としてのラインより、親子のラインの方が強い、とある意味いえるでしょう。ならば、離婚が双方の同意によっても、手続き上、ものすごく時間がかかるのに、なぜ結婚という形態をとらなくてはならないのか、ということになってきます。

後藤久美子さんがアレジ氏と結婚をしていないことで、日本のマスコミは色々言ってましたけれども、彼らはオフィシャルな場にカップルとして出ていて、なおかつ3人もお子さんがいらっしゃるので、ヨーロッパでは(と本来ひとくくりにしてはいけないけれども)、結婚カップルとなんら変わりなし、です。北欧や、オーストラリアでしたっけ?カナダ?同居年数が数年あると、それが結婚と同じことになる国はかなりありますよね。

ですから、日本でいうところの事実婚カップルが、とても革新的である国と、別にみんながしていることとしてわりと保守的な方も受け入れて実践している国があります。一夫多妻制の国なんかはまた違ってきますし。

日本だけに目を向けていると、事実婚かそうでないかがとても重要なことに思えてきますが、視野を広げ、違う角度から見てみると、制度や法に関することはたいしたことではなくも見えてきます。逆に、居住している国の法律や制度によっては、それが重要であることも。

いずれにせよ、相手の気持ちを尊重することが一番重要ですわよねドキドキ

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