100gストール物語ー3
パシュミナのように軽くて、でもパシュミナのようにはしわにならず、そしてカラーバリエーションも豊富で、もちろんファーでふわふわ気持ちよくて。。。というものをどうしたら作れるか、どのように作れるか、ずっと頭の中にあったまま参加したあるお城でのパーティーでのこと。
あるマダムが持っていたバッグに目

それは、ネットのような素材に、羽が付いたものでした。
透け感のあるバッグ本体に、羽のふわふわ感が
とってもかわいらしくてゴージャス


これだわ!

バッグなので、肌に触れたときの気持ちよさ、
などを考えている素材ではありません。
けれども、そういうネットのような素材なら、しわにはなりませんし、
羽の代わりに、ファーをつければよいのです。
つまり、羽のように薄く細いファーを用意すればよいのです。
高級感がある、ネットのような生地。
それから、羽のように薄く細いファー。
これらの素材を探すところからスタートです。
ファーは、5mmぐらいの細いバンドに切ってもらえばよいので、OK。
問題は高級感がある、ネットのような生地。
ネットをシルクで編めばよいのでしょうか?
キラキラ感

光る糸で編めばよいのかしら?
でも、ラメ糸は、シルクではできないし、
ラメ糸はメタルが入るため、どうしても固く、
つまり肌ざわりのよくないものになってしまいます。
スパンコールやビーズを編み込めばよいのでしょうか?
RuBisは、原則として注文制で、大量生産のメゾンではありません。
大量生産が必須条件となる中国などで生産することはできません。
けれども、一つ一つ編んだりしていたら、とてつもない価格になってしまいそうです。
来る日も来る日もパリ中の生地屋さん、素材屋さんをめぐる日が続きました。
けれども、ネットのような素材は全然見つかりません。
あったとしても、本当にチープな、イベントの飾りなどに使いそうな
とっても固い化繊であったり、
ネットの目が小さすぎたり、大きすぎたり。
ネット生地を自分達で作るのは難しいし、かといって、見つからないのだから、買うこともできない。
暗礁に乗り上げてしまいました。