以前 親の会の集まりに
精神遅滞 と診断された一人息子さんを
大切に大切に育てていらっしゃるお母様が来られていました。
そのお母さんが
「息子は一日中 もくもくと電気量販店のチラシを切り抜いてスクラップしている。
そんな風に 意味がない事ばかり毎日して過ごしている。
そんな時間があったら 算数の計算のひとつでもして欲しい」
と言われていました。
でも
息子さんにとっては
『算数の計算のひとつ』が『意味のない事』
なんじゃないかと・・・。
大先輩ママさんに対してそこまで言えなかったけど。
小学校低学年だった
その頃のフワリは
ファンタジーの世界と現実の世界を行ったりきたりしていて
現実の世界では
古新聞をひも状に切って
延々と輪飾りを作っていた
バリバリの自閉っ子ですね~
その作業は意味のない事に見えるけれど
フワリにとっては意味のある行動に違いないと思ったし
誰に迷惑をかけるわけでもなく
スティックのりを大量に消費する以外は
何の支障もなかったので 飽きるまでさせました。
まぁ
私の友人が遊びに来たとき
一部屋埋まるほど長くなったその輪飾りを
廊下をジャラジャラ鳴らしながら
大蛇のごとく引きずり、リビングにわざわざ持ってきて自慢してくるので
コメントに窮している友人に小さな声で
「ごめんね~っ」
を言わなくちゃいけなかったけど
(あまりの現実離れした様子に驚かれるので・・・)
そうしていたら
いつのまにか輪飾りを作らなくなっていきました。
今のフワリに聞いてみたら
新聞紙の輪飾りを作りまくる
というようなこだわり行動は
とっても意味のある事だったのだそうです。
そういう『意味のないように見える行動』をしているとき
自分を振り返ったり
色んな事を考え自分を振り返ったりしていたのだそうです。
こだわりを支障のない範囲で満喫させてあげる事は
自閉ちゃんたちにとって自分を取り戻す大切な時間なのかもしれない
と思います、