さて、仰々しい名前の裁判の続きです。いよいよ被告人への尋問が始まりました。

被告人は坊主頭の20代前半。朴訥な印象を受けます。運送業に勤務していたようです。運送の仕事は楽しかったそうですが色々有って現在は無職、お父様のコネで仕事を探していた感じですね。

 

まず被告人を含めた10人の共犯者ですが、正直被告人はその中では大した指導者的な存在では無かった事が伺えました。グループの中には辛うじてリーダー的存在Aが居た事が分りましたが、血の気の多いBとCが今回の暴行の主犯。被告人は主にドライバーとしての役割を担っていました。なお車内で暴行を繰り返される被害者には敢えて何もしなかった様です。因みに被害者を拉致した時も車中にいたとの事。何故かと言えば暴力沙汰に巻き込まれたく無かったから。

 

うさぎ的にはこの少年・・凄い小心者という印象を受けました。そもそも執行猶予中の身で有りながら何で大麻やLSDに手を出したかと言えば友達との関係をつなぎとめる為・・要は仲間外れに成るのは嫌、ボッチは嫌という姿が見えてきます。

 

これが友達との関係を絶ち切れなかった原因と推察しました。「前回の大麻で次、執行猶予中で捕まったら実刑」という裁判官の言葉も大麻の煙と共に消えたと言う訳です。でも寂しがり屋だけに決して家族が嫌いな訳ではないんだと思います。むしろ家族の前では猫被って居たんじゃないかな(想像)因みに被告人、家族からは見捨てられると思っていたらしく、お父様の懸命なお姿を思い出したのか途中から泣き出してしまいます。

(因みにウサギでも逆の立場なら泣きます。)

しかし、今回、暴行に関してはホント悪質です。手を拘束され、目や口をテープで塞ぎ、視界を奪われた上での暴行、しかも半日近くも車で連れ回して挙句の果てに紙を食べさせたそうです。被害者はその時のショックでPTSDになり、事件から5ヶ月がたった今でも明かりを付けたままでないと寝れないそうです。

でも言いたかないけど違法な薬物の運び屋やってる被害者も被害者だけどね

 

これら様々な事から検察側の求刑は中々厳しいものでした。

確かに今回は共犯者もみな等しく同罪という事、計画が役割分担がきめ細やかに決まって居るなど極めて計画的な犯行である事、拉致監禁のドライバーという重要な役割を担っている事、執行猶予中の再犯で有る事、(しかも釈放されてから1か月くらいでまた大麻に手をでしている訳で)、自ら暴行を加えてていないという事は言い訳は出来ない事、また1万円とはいえ報酬を受け取って居る事、などなど、その他諸々の理由から懲役6年を求刑。

 

弁護側は

たくさんの共犯者がいた事、この事件は被告人の事件、抽象的な事を言うべきではない

暴行を加えたのは共犯者のBとCで有る事、示談が成立している事、主体的な行動をとった犯人には執行猶予付いている事(本当かよ)から本来は執行猶予が与えられるべきである事、更生の為に力を貸してくれる人が父親以外にもいる事、暴行をしていた人とは責任の重さに違いが有る事、その他諸々の理由から懲役3年を求刑。

 

どういう判決が出るかは分かりませんが・・どーしても、うさぎは涙に弱いといいますか・・

出来れば三年で勘弁してやってくれないですかね・・示談も成立しているし・・・

自分、あのお父さんの嗚咽を聞いたら・・どうしても同情してしまいました・・。

 

うさぎでした。