ローマ・バチカンには、悪魔祓い。いわゆる「エクソシスト」を養成するための特別コースがあるそうなのですが、今日紹介する「ザ・ライト エクソシストの真実」 はそんなエクソシストに焦点をあわせた作品です。


ストーリーは別に信仰心があるわけでもないのに、世間から逃げ出すために神学校へ入学したマイケル。成績優秀で将来を期待されていた彼だが当然、聖職に入るつもりなど無い。ある日、偶然の交通事故に出くわし、今まさに死なんとする事故の犠牲者から最後のお祈りをお願いされるマイケル。余りの見事な最後の祈りの姿に、その事故に巻き込まれたマイケルの恩師マシューは彼の類まれざる聖職者としての適正を確信する。神への信仰心が不安定なマイケル。半ば強引なやり方でマイケルをバチカンの「エクソシスト養成講座」へと進ませる。そしてそこで第一線エクソシスト、ルーカス神父(アンソニー・ホプキンス)に師事する事になるのでしたが・・・。


ストーリーはこんな感じでマイケルはバチカンの中でも半ば「正統でないエクソシスト」との評価を得ているルーカス神父。悪魔に捕りつかれた少女を見て初めは精神病だと思い、神と悪魔の存在を疑っていたマイケルも次々としかしさり気な~く訪れる超常現象にだんだんと何かがおかしいと感じ始めます。それにしても一応聖職者なのに神も悪魔も信じないというのは神はともかく実際に被害者に取り付いている悪魔の立場がありません。悪魔のほうもあの手この手で自分の存在をアピールするのですが、ほとんど無視されるか、なかなか信じてもらえない訳ですが・・・。


うさぎだって映画を見る。-アンソニー・ホプキンス

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悪魔に取り付かれてしまう、ルーカス神父(アンソ二ー・ホプキンス)


なんだかこれって、あれですよね・・BLでよくある、「好きな男子に振り返ってもらう為に、その子に悪戯をするツンデレ彼氏」のような・・・感じも無きにしも非ずです。そしてなかなか信じてもらえない悪魔くん。最終的にはついにルーカス神父が悪魔に取り付かれてしまう事になるのですが・・。


もうここから先はアンソニー・ホプキンス、ワンマン・ショー。悪魔に捕り付かれた神父はまさに狂気そのもの、そして何よりもエゲツないのは半端ない「言葉責め 」。人間の最も恥ずかしいどす黒い心の恥部を、たっぷりと焦らしながらも情け容赦なく言葉で攻めつづけるその有様は、いく直前まで扱かれながらも逝かせてもらえない男子の股間を思わせます。言葉攻めがすきなそっち系の趣味の人には悶絶ものです。そのあたりの半端ない言葉責めの妙技は是非、今後の後学のためにも映画館でご堪能ください。


という訳でこの映画、アンソミー・ホプキンスのハンニバル・レクターを上回るリアル悪魔ぶりを堪能するもよし。好きな男の子(神父)に振り向いて貰う為、ひたすら悪戯に走るツンデレ悪魔のオカルトBLと見るもよし。(特に言葉責め必見!)と一回で2回美味しいオカルト映画に仕上がっていました。


ウサギでした。