言いたい気持ちと、子どもを守る伝え方


先日、「でもさ〜」って口癖だよね、と指摘を受けました。
振り返ると、私自身も“相手を守りたい時ほど”口から出やすい言葉でした。

ここでは、否定にならない伝え方を、ポイントごとに丁寧にまとめます。

 




1. 「でも」はなぜ否定に聞こえやすいのか 

  • 会話の流れを一度切って、前の発言を上書きするサインになりやすい。

  • 受け手は「自分の話が否定された」と感じ、耳が閉じやすい

簡単な事例

子ども:「自分でやってみたい!」
大人:「でも、時間ないから早くして」
→ 子どもは「自分の意欲が否定された」と感じやすい。

 


2. 「でも」が必要な場面もある 

  • 安全や命、権利の問題など、止める責任がある時は必要。

  • ただし、言い方と順番を整えると否定感を減らせる

簡単な事例(安全)

 行きたい、やりたい子どもに対して

「行きたいのにね、やりたいのにね、でもダメよ。危険だから、他の方法をを考えようね」

 


3. まず受け止めてから、視点を足す「三段階」 

  1. 共感・要約(気持ち/意図の受け止め)

  2. 理由(安全・ルール・順番などの根拠)

  3. 提案(代替案・次の行動)

簡単な事例(片づけ)

1)「遊びの続きが気になってるんだね」
2)「このあと保育園に行く時間が決まってるよ」
3)「ブロックは3個だけ残して、続きは帰ってからにしよう」


4. 子どもへの影響:否定語が積み重なると? 

  • 自己肯定感・自己効力感が下がりやすい。

  • 「ダメ」「違う」など特定語がトリガーになり、話が入らなくなることも。

  • 一般に有効と言われる言葉でも、過去の経験次第で逆効果になる。

簡単な事例(トリガー化)

過去に「ダメ」を連発された子は、
「ダメ」の一言で固まり、その後の説明が届かなくなる。


5. 肯定だけの落とし穴 

  • 何でも肯定されると、他者の反対意見を取り入れる練習が不足。

  • 後々、集団生活や社会で調整ストレスが増えることも。

簡単な事例(園・学校)

いつも希望が通る子が、行事の役割分担で初めて断られた時、
強い拒否反応→不参加…となり、経験の機会を失う。

 


6. バランスを取るコツ:「否定」ではなく「調整」 

  • 目標は人格の否定ではなく、行動の調整

  • 事実→理由→提案の順で、短く伝える。

簡単な事例(登園しぶり)

「行きたくない」→「行きたくない気持ち、わかるよ。朝の会は9時に始まるよ。
まず靴を履こうね。終わったら先生に今日やりたいことを相談しよう」

 


7. 大人側の整え方:伝える順番と環境 

  • 先に共感すると、子どもの“聞く耳”が開きやすい。

  • ルールは短い言葉で一貫させる(例:「命を守る」「人を大切に」「物を大切に」)。

  • 時間がない時ほど、選択肢を2つに絞る

簡単な事例(時間がない朝)

「上着は羽織る/持つのどっちにする?」(選択肢は2~3個)


8. クラス・家庭で使える小さな工夫 

  • 合言葉を作る:「安全スイッチON」「深呼吸して1・2・3」。

  • 視覚サイン:「終わりのカード」「次はこれ」のカードで先を見通す。

  • 事前予告:「あと3分でお片づけ」「今日は3駅だけ座る練習」。

簡単な事例(公園からの切り替え)

「あと3回すべり台を滑ったら、水筒飲んで帰ろう」
→ 先の見通し+終わりの合図で、離れやすくなる。


9. よくある“言葉のクセ”を整えるミニ練習 

  • 「でも」を言いそうになったら、まず相手の言葉を1文で要約

  • その後に「一方で/だからこそ/先に/そのあと」の接続詞で続ける。

  • 1日1回、言い換え成功例をメモして振り返る。

簡単な事例(兄弟げんか)

「自分で使いたかったんだね。順番は守るよ。
先にお兄ちゃん3分、そのあとあなたの番ね」


10. まとめ:子どもに“残したい力”から逆算する

  • 否定ばかりも、肯定ばかりもNG。目指すのは調整力

  • 「受け止め→理由→提案」の三段階を習慣化。

  • 伝え方は技術。大人が諦めなければ、子どもは変わる。

私の宣言
私も私的な場面のよくない口癖を見直し中です。
「でも」を“受け止め→理由→提案”に置き換える練習、続けます。


  まとめ:大人の言葉が、子どもの未来をつくる

「でも」と言いたくなる気持ちは、誰にでもあります。
大切なのは、否定ではなく調整につなげる伝え方を知っているかどうか。
その積み重ねが、子どもの自己肯定感や人との信頼関係を守ります。

私自身もまだ練習中ですが、
一緒に学び合う場があれば、安心して実践できますよね。


🌱リアルの学びの会では…

  • 今日のような「言葉がけ」の工夫を、実際の事例を通して考えることができる

  • 子育てや保育の現場での「よくあるシ分かりやすく伝えてきます。

🌱個別のカウンセリングでは…

  • 「うちの子の場合はどうしたら?」に、一人ひとりに合わせた具体的な提案をしています。

  • 言葉のクセや親子の関係性を一緒に整理することで、日常にすぐ使える工夫が見つかります。


大人があきらめずに学び続けることが、子どもたちの「安心して育つ力」につながります。

一緒に「言葉で子どもを守る力」を育てていきましょう。

 


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