葬儀の前夜である。

本来なら母のことを考え

静かに見送る準備をしているはずの時間だ。



それなのに私は、

「長岡市長への手紙」と題した抗議文を頭の中で何度も推敲しながら夜を明かしていた。


そして朝一番で区長さんに電話をした。


「長岡市から出ている文書を見せてください」


すると返ってきた言葉は、あまりにもあっさりしていた。


「そんな文書はないよ。あれは区への協力金だから。」


は❓

協力金❓

昨日はたしか『長岡市の条例』だったはずである。

しかも『市に払うなら一万三千円』とも言っていた。

では、その一万三千円とは何だったのか。

条例はどこへ消えたのか。


私は、怒った。

というより、呆れた。


協力金なら最初からそう言えばいいのである。

「地域でこういう決まりがあって、ご協力いただけませんか」

そう言われれば、考える余地はあった。


だが、「条例です」「払わなければいけません」と言われたら、多くの人は行政上の義務だと思うではないか。


しかも、

こちらは母を亡くそうとしている時だった。



③につづく