私は小学生から高校まで同じデザインの制服を着ていた

子供には贅沢にも、"自分のため"の制服だった



それは幼きわたしの秘かな自慢であった
わたしはすてきな制服を着ていた
それが常に私を支えていた

制服が、小さな私を支えていた
いつも今にも折れてしまいそうな心を支えていた

その事実がわたしの全てを支えていた



いつの日かその制服を着ているだけの、私だけになった



夏服になれば、もっと嬉しかった
ただ、嬉しかった。


自分がいる気がした


季節を感じるのを町中に自慢をしている気分で、
ただただとくべつになったつもりでいた


同じデザインのいくつものすてきな制服を、私は持っている。
すてきな制服を。

ただ今は見ない。
今は見ない。




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