あの人のことが、今まで生きて来た中で一番好きだと思った、もうこの人以外考えられないって思った人、何年経ってもそう思ってた。引き摺ってるって言ったらそうだったのかもしれない、その恋愛をしたあと、4人付き合った。そのときも、彼氏のこと好きながらも、あのときの、あんな想いは超えられないなって思ってた。

連絡してしまった。塾終わったら迎えに来てよ。って。

また会ったら、あの頃のあの気持ちが戻ってしまうんじゃないかって思ってた。

戻ってしまったらどうしよう、という気持ちと、あの頃の気持ちが重なって、ドキドキした。コンビニにあった鏡で、前髪を整えた。

それなのに、どうしてだろう。

会った途端、わたしの中で何かがスッと音も立てずに消えた。わたし、なんでこの人のこと好きだったんだろう、あんなにも、想ってたのは、どうしてなんだろう?って。そう思った。

こんなカッコよくもキラキラもしてない人を、私はずっと想っていたんだって。どの失恋ソング聴いても、恋バナでも、いつも思い出すのはあの時の恋愛で、つらくて、切なくて、もどかしくて、激しい、好きなのに別れを選択したあの時の私の何にも替えられない感情、絶対に誰しも経験できるようなものでは無い、禁断で、神聖な恋愛だった、はずだったの。それなのに。

ああ、会わなきゃよかった。貴方との思い出は、神聖な、あのままで終わらせればよかった。


魔法が、解けてしまった。