なんて酷いのだろう。あんなに言ったのに。
馬鹿なのかな?ああそうか、馬鹿だった。
馬鹿な男は嫌いだ。
それよりなにより、約束を守れない奴が嫌いだ。
それが守れない約束なら、最初からするなという話でしょう?
「わかった」って言っていた。信用できない奴だとは分かっていたものの、最後の約束くらいは守ってくれるだろうとうつつを抜かしていたわたしも甘かった。
やっぱり彼には期待するだけ無駄だ。
もしかしたら、彼氏を信用できない彼氏不信になったわけではないのかもしれない。信用するに足らない奴だったから、それが原因だ。
きっとそう。不信になんてなってない。まだ。その前の彼もきっとそう。信用できるだけの材料が、安心材料が、足らなかった。それだけ。
案外わたしの恋愛観はまだ歪んでない、いや、それは言いすぎた。けど、まだ「完全」には歪んでない。根本は歪んでない。
上に伸びずに真横に伸びてグルングルン巻いてるくらいのツルにはなってるし、なんならまた地面に刺さるくらいの勢いで伸びてるかもしれないけれど、根っこは、まだ、抜けてない。ちゃんと根は張ってる。
だから、まだまだ軌道修正可能というわけです。でもなんとなく、次が根が抜けてしまうかどうかのラストチャンスなような予感がしています。
水が欲しい。綺麗な水がほしい。
こういう研究を聞いたことがある。ほとんど条件の同じ植物をふたつ用意して、ひとつには罵声雑言を浴びせる。もうひとつには、愛情たっぷりの言葉を浴びせる。それを毎日続けると、前者は枯れ、後者はすくすく育ったらしい。
本当なのか知らんが、きっとそうなのだろう。なんとなくわかる。だってわたしはきっと前者だから。
ある植物が言った。
「水だけあげてればいいとお思いですか?ははは、いいことを教えてあげましょう。愛情が無いと、枯れてしまうんですよ」