仕事につまづくと、恋愛もうまくいかず、夜も
眠れません。

これは「自分」という人格で、恋愛も、仕事も
すべてをおこなっているから、頭が混乱してし
まうからです。

気持の切り替えをはっきりさせればいいのですが
人格がひとつだと、どうしても無理が生じます。

そこで人格を自分のイメージのなかで強制的に
わけるのです。

恋愛の時は俺は拓也だ
勉強の時は俺は湯川だ
仕事の時は俺は松下だ

そして、各人格のイメージを作り上げるのです。
恋愛の時は、恋愛のみを楽しむ人間「拓也に」

勉強の時は勉強を楽しめる「湯川」に
仕事の時は、仕事一途の「松下」に

この切り替えをイメージすることで、自分の基本
理念も切り替わり、あんがいと簡単に、そのモード
に入り込むことができるのです。

そして眠るとき、はじめて自分の人格にもどり、各
人格にお礼を言うのです。

「今日はありがとう」と。

こう客観視することで、自分の日頃のスタンスが冷静に
観察でき、地に足がついた人生を送ることができるの
です。

この話をすると、「人格を分けることで本当の自分を
見失ってしまうのでは!」

という意見を持たれる人がいます。

でも、まってください。仕事にかぎらず、何かに秀で
てる人は、多かれ少なかれ、無意識のうちにこの人格
切り替えを行っているのです。

逆に、これのできない人が、デートの事で頭が一杯に
なり、勉強に集中できず、どっちつかずの状態が長く
続いてしまうのです。

「本当の自分」といいながら、すべての瞬間にどっち
つかずの気持ちのまま、いることの方が、よほど問題
なのです。

大事なことは、その場その場で、どれだけ自分を燃や
す事ができるかで、そのためには、自分の状態を、その
場にふさわしい「人格」に置き換えることができるか
なのです。

「本当の自分」などもともとないのです。
あるのは、その場に適応している「自分」であって
その結果が「本当の自分」を作り上げていくのです
から、ないものねだりをしてみても、しょうがありませ
ん。

自分の人格を意図的に分けるのは、ただの手段にすぎず
目的は、楽しく生きることなのです