週末にバス旅行で牛窓ー倉敷美観地区を回り、美観地区に隣接
する倉敷の中心部の鎮守社である阿智神社にお参りしました。
美味しい食事とお土産付きの観光ツアーですが、こちらは第一
の目的は狛犬さんです。
広島駅集合、朝7時過ぎに出発し山陽道経由で一走り。

最初は牛窓のオリーブ園 四国や明石大橋も望める場所のよう
ですが、生憎の曇り空で視界も遠くまでききません。

お昼はちょっと内陸方向に向かい、湯郷でした。
3時頃に倉敷美観地区に到着しました。
瀬戸内の商業都市として栄えた家並が地域全体に残り、地区を
流れる川の両岸の景色や大原美術館(休館中でした)を目的に
外国の旅行者も多く、街路に人が溢れていました。


川から美観地区を眺める舟は、もう当日分は売り切れでした(';')
人通りがやや途絶えたときに一枚、パチリ。
手前の左側に阿智神社へ上がる参道があります。石段が全部で
200段ほど、参拝者も結構おられます。

随身門の前、ここ迄に160段くらい上がっています。
手水鉢に花が生けてありました。関東の方の神社・狛犬巡りには
よく出てきますが、広島ではあまり見る機会がなく初めて見ました。

ここでやっと最初の狛犬さんがいました。
阿形から

石が砂岩系なのか足元にひび割れや傷みが見られます。
奉納された年は文化14年丁丑(ひのとうし)8月(1817)です。

山口の楽会の「姿でわかる出身地」を参考に、大阪から来られた
狛犬さんだと思いました。京都の鹽津與兵衛という方の名が裏に
奉納者(多分)として彫られていますし。
横からは

石段が3段に分かれていて各段に名前が付いていて最後は33段で
「厄除坂」の名が。お宮さんも色々工夫をこらしてご苦労ですね。
後ろの尾は 大きな団扇のようなタイプ。

反対の吽形です。前から

横は

後ろは

やはり左右の尾のデザインは異なります。
好きな良いお顔なので、もう一度アップで撮りました。吽形には頭に角があります。

阿形の狛犬さんは口の中の玉を噛んで割れたのかな?舌ではないし。
さあ、どんどん行かないとバスの時間があるので急ぎましょう。
拝殿 横に幅広くあまり見ない形。古いお寺の本堂みたいですね。

ご本殿

檜皮が葺き替えられてまだ間がなく美しい。
広島なんかだと、本殿を高く大きく造られることが多いので、意外と
小さいなと感じます。(阿智神社の風格は勿論感じます)
境内の摂社、末社に3か所狛犬さんがおられます。
荒神社
阿形から前、横、後ろ



吽形です。


玉乗りというより「玉抱え型」に見えますね。
天保年間(1830~40前半)の年が良く見えません。尾道から来た
のでしょうか。
裏に参道が見えるので少し降りると、藤棚が見えてきました。

アケボノフジと呼ばれる藤で、花の色はピンクです。
この種類では全国屈指の大きさ、樹齢で、岡山県の天然記念物です。
樹勢が衰えたのを、樹医さんと市民の方々の努力で回復させて今の
美しい状態を保っていて、周辺のベンチで地元の方らしい人達が、
ゆっくり花見をされていました。
廻り込んで、本殿右の護国神社と菅原神社で狛犬さんに会います。
護国神社

阿形から 前、横。後ろです。



吽形 同じく



古いものに見えます。

弘化5年(1848)は年の半ばで嘉永に改元されています。
いずれにしても江戸時代の狛犬さんです。
変なのは護国神社に置かれていることです。護国神社は、明治
維新の戊辰戦争以降に国の為に戦い、命をなくされた方(基本
的には軍人)を祀る神社です。(広島のように原爆で亡くなった
建物疎開や公務を行っていた、動員学徒や女子挺身隊の方たちを
一緒に祀っているところもありますが…。)
狛犬さんも普通は明治以降に造られたものが置かれています。
従って、この狛犬さんは他の境内社や阿智神社の狛犬さんとして
置かれていたのが、移されたものでしょう。(どこから来られた
のでしょう?)
最後に菅原神社(菅原道真を祀る)

だるまさんが沢山おかれていました。学問の神様ですから受験合格
祈願でしょうね。合格したら目を入れにまた来るんでしょうか?
絵馬も両側にたくさん掛けられて、「願い」叶ったでしょうね。
狛犬阿形から



吽形は



天保9年(1838)のものです。
阿智神社の狛犬さんは比較的時代が近いのですが、使われた石の
違いで、随分状態に違いがでるものだなと思います。
玉乗り型が幾つか見られたので、広島のご近所だと再認識できました。
バスに遅れないように戻ります。結構急な石段を街並みを眺めながら。

一つ忘れていた、戻り道で随身門の裏側に木造の狛犬さんがいて
写真を撮ろうとしたけれど、金網に妨げられてうまく中の狛犬さん
が写らない。参考までに入れて置きます。


どの狛犬さんもそれぞれ創られた石工さんの個性が感じられて興趣が
尽きません。見る方がそう感じるのですから、奉納された方も満足さ
れたでしょうね。
次は地元広島の様々な狛犬さんを訪ねます。
長いブログを見て頂き、ありがとうございました。