追記あり ブロ友さんの出初式と 江戸火消し | 風遊花(ふうか)~古布とうさぎとお雛様~

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~作品展 ものつくりをする仲間達 ギャラリー ショップ~
  大好きなもの 日頃の様子を気ままにご紹介します。

消防団に所属しているブロ友のmis-aosanさん。

昨日は 会社をお休みして 出初式に参加されたそうです。

お疲れ様でした。

ちなみに イケメン後姿の消防士さんがmis-aosanさんだそうですよ。

 

1月初旬に行われる消防の仕事始めの出初式は 現在は新春恒例行事となり 新年の季語としても使われていますね。
出初式の始まりは 万治2年1月4日(1659年2月25日)に 上野東照宮で定火消(じょうひけし)(江戸市内の防火や警備を担っていた江戸幕府の役職)よって行われたと伝えられています。
江戸では火災が多く 1657年に発生した明暦の大火後の復興に苦しんでいた江戸の住人に対し この時の出初は大きな希望と信頼を生むきっかけとなりました。
その後 毎年1月4日に 上野東照宮で定火消による出初が行われるようになり 次第に儀礼化していきました。

出初は大名火消(定火消や町火消とならぶ江戸の消火組織)によっても行われました。

 

 

出初式と言えば 梯子の曲乗りが知られていますね。

この曲乗りは 派手な装束と勇壮な活躍で知られた加賀鳶(加賀藩前田家が江戸藩邸で召し抱えていた鳶職人で編成した火消し)が行ったのが始まりです。

現在の出初式は 一斉放水 避難救助などの消防演習 消防車のパレードの他に 梯子の曲乗りや木遣り歌などの伝統技能も合わせて披露されます。

でもね 出初式はテレビなどの映像でしか見たことがありません。

火消半纏を着て 曲乗りをする江戸火消しの勇姿 一度目の前で見てみたいですね。

 

   追記:こちらは 明治8年(1875年)に 三代目 歌川広重が描いた

      出初式の錦絵《東京名所八代洲町警視庁火消出初梯子乗之図》

      です。

      ずらりと並んだ纏や 梯子の曲乗りの火消し達 粋でかっこ

      いいですね。

      右下で座っている 洋装の消防服を着ているのは 消防署の

      お偉いさんでしょうかね?

      明治時代の町の様子もうかがえる錦絵ですね。

      

 

 

出初式については ウイキペディアを参照にさせていただきました。

 

 

10年近く前ですが 江戸火消し いろは組の半纏の背中に書かれた纏(まとい)文字()でタペストリーを作りました。

   纏文字

    江戸時代に用途により図案化して使われえた江戸文字の一つ

 

 

 

江戸文字については 下記をご覧ください

 

 

 

纏文字は 享保3年(1713年)に 隅田川を境とした西側の区域に組織された《いろは四十八組》の火消の纏や半纏に書かれた文字です。

 

 

《いろは組》の四十八文字には 平安時代末期に流行した いろは歌が使われています。

 

いろはうた 全部言えますか?

 

いろはにほへと ちりぬるを (色は匂へど 散りぬるを)

  かおり良く色美しく咲き誇っている花も やがては散ってしまう

 

わかよたれそ つねならむ (我が世誰そ 常ならむ)

  この世に生きる私たちは 何時までも生き続けられるものではない

 

うゐのおくやま けふこえて (有為の奥山 今日越えて)

  この無常の有為転変の奥山を今日乗り越えて

 

あさきゆめみし ゑひもせすん (浅き夢見じ 酔ひもせず)

  悟りの世界に至れば もはやはかない夢を見ることもなく

  仮想の世界に酔いしれることもなく 安らかな心境である

 

 

ところが いろは四十八組には 《へ》《ら》《ひ》《ん》の文字が使われていません。

《へ》は《屁》 《ひ》は《火》に通じ 《ら》は隠語 《ん》は語呂が悪いとして 代わりに《百》《千》《万》《本》の文字を使いました。

 

 

タペストリーの裏布には 提灯や防火用水等 江戸火消しが使う道具が描かれた布を使いました。

 

 

 

《江戸火消しの七つ道具》と言われているのは・・・

 

・・・・木の棒の先に房飾りをつけ 火消しの組の名前を書いた物
竜吐水(りゅうどすい) 別名 雲竜水
      享保年間(1716年~1736年)にオランダから渡来。
      車輪が付いた木の箱のポンプ式放水具で 放水の様子が竜
      が水を吐くように見えた事からついた名前です。 
 
      噴き出す水で延焼を防ぐ道具ですが 実際火の粉から身を
      守るため 火消し達に水を噴きかけるために使われる事の方
      がかったようです。
      東京では 明治時代中期頃まで使われていました。
 

     
 
      こちらは 小竜吐

      小型の手動式火消道具炎で 水鉄砲水鉄砲と同じ仕組みです。

      1回に出てくる水の量は少量なので 直接燃えてる火を消す

      ための物ではなく 飛んできた火の粉や火消し達に水をかける

      ために使ったいました。

 

 

       ※竜吐水と小龍吐の画像は 2017年に中井町の《おもしろ
        体験博物館 江戸民具街道》に行った時に撮影しました
 

 

 
大団扇(おおうちわ)・・・火の粉を払う道具
             使い方を間違えれば 火を広げてしまうので
             熟練の技術が必要っだったでしょうね。
鳶口(とびくち)・・・・・長い棒の先に トンビのくちばしの様な三角形
             の金具が付き 家屋を破壊する道具
刺又(さすまた)・・・・・今でこそ 警察官が凶悪犯人を捕まえるための
             道具として知られていますが 鳶口同様 家屋
             を破壊する道具です。
梯子(はしご)
玄蕃桶(げんばおけ)・・・天秤棒が付いた2人で担ぐ桶。
             竜吐水に水を継ぎ足す道具。
 
 

テレビや新聞でも このところ火災のニュースを目にします。

消防の方たちの仕事が 現場に出動ではなく 火災予防の啓発が主になると良いですね。