印判の器と兎の茶碗 | 風遊花(ふうか)~古布とうさぎとお雛様~

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~作品展 ものつくりをする仲間達 ギャラリー ショップ~
  大好きなもの 日頃の様子を気ままにご紹介します。

好きな古道具の一つに 印判の器があります。

古道具屋さんで気に入った物を見つけると 少しずつお持ち帰りしています。

 

印判は 染め付けの器の人気が高かった明治10年頃 高価な手描き染付に変わり 型紙を使い 転写プリントした器で 大量生産をできるようになったことから 安価に手に入り 庶民の間に広がった器です。

 

10年位前に 最初に買った印判は 口径14・5cmのなます皿。

5寸皿とも言われる 口径15センチ程度のなます皿は 縁が少し立ち上がり 深みがあるお皿で 江戸時代 一般庶民が なますなどの副菜を盛り付けるのに使われた器です。

大きさが手ごろで使いやすいため 私はお漬物やお刺身 サラダや煮物を盛り付けたり 小盛りのカレーなどを食べる時にも使います。

 

 

 

 

 

内側は とても細かい柄なのに 外側は 大胆でシンプルな唐草模様というのもお気に入り

 

 

 

こちらは 花蔵さんで買ってきた天塩皿。

《おてしょ》とも呼ばれる天塩皿は 元々 食膳の不浄を祓うために塩を盛った小さく浅いお皿の事でした。

現在では 香の物や薬味を乗せたり 醤油皿や 小さな取り皿として使われることが多いですね。

このお皿 かなり大量生産されていた頃の物なのか プリントがずれていますが それはそれでご愛嬌。

多分 B級品扱いで 当時は投げ売りされていたのでしょうね。

 

 

でもきちんと見ると 白抜きされた雪輪 桜 三日月の中と周囲に 季節の花が描かれたとても素敵な絵柄です。

 

 

 

 

 

こちらも花蔵さんからお持ち帰りした 七宝に梅紋の 緑の印判天塩皿

 

 

大きさは 藍染の物より ひとまわり大きいです。

 

 

 

こちらは 梅紋のお皿と柄違いで作られたような 沢瀉(おもだか)柄紋の天塩皿

大磯の つきやまさんからお持ち帰りしました。

 

 

 

沢瀉は 池や田んぼ 沢などに自生する クワイ科の水生植物で 7~8月頃 白い花を咲かせます。

画像はネットからお借りしました。

 

 

 

矢尻のような形の葉っぱが群生している様子は 武人に好まれ 様々に図案化して 家紋として多用されました(リンクあり)

 

 

古布の中にも 沢瀉を描いたものがあります。

とても柔らかくて質の良い 古い縮緬です。

 

 

 

流水と一緒に描かれた沢瀉はとてもきれいで大切な1枚になっているので 10年以上前に買ったのに もったいなくて ハサミを入れられずにいるんです。

 

 

 

そして今回ヤフオクで見かけ 一目惚れしちゃったのが 明治期の 《図変わり 印判茶碗 兎と杵の図》 口径 11・3cm

 

 

 

可愛い耳長兎と 

 

 

 

満月に萩 杵も描かれています

 

 

 

内側はシンプルに 菊などの小花。

 

 

 

 

この器 お月見も頃に使いたいな~~~~~~。

どうしても欲しくって しっかり様子を見ていたのですが 落札予算をはるかにオーバーガーン

残念ながら 知らない方の所へ嫁いで行きましたしょぼんえーんえーんショボーン!!

 

願わくば この可愛い子の嫁ぎ先が 似つかわないオジサンの所でないことを祈っていますえーん