5/10にNikonが世界各地でZ8を発表、 これは同社のフラッグシップモデルであるZ 9から体積比で約30%小型化したコンパクトなボディーに、Z 9の優れた性能と機能を凝縮し、高い機動力を実現。 カメラ好きの界隈ではこの話題でもちきり、まぁ提灯持ちの人たちですから概ねいい評価しかないですな。YouTuberなんかほとんど当てになりません。
でもさ、実売価格はカメラ本体(ボディのみ)でこの価格。Nikon Z8¥539,550(税込)、これにレンズや必要な機材を買わないと「撮れない」。つまり、100万円コースだ。軽量化のためバッテリーは小さくなってるから、バッテリーグリップなどを買い揃えたらZ9と価格はほとんど変わらない。でもNikon Z9 も5/18から¥694,980(税込) に値上げ、今は¥628,650(税込)だけど。なら、Z9買った方がいいかも。でもね。それは余程の上級者かプロの話で、一般アマチュアには必要ない。
Z9やZ8などのフラッグシップ機が「できること」の80%はエントリー機種でも出来る。
この程度の使い方なら、実売35万円以上の高画素機でもエントリー機種でも余程目を皿のようにしてみなければ差は無いし、ダイナミックレンジは寧ろ低画素機の方が有利に働く。
エントリー機種はメーカーが推奨するスタンダード版ですから悪い筈がない。これ、マメな。
- 様々な撮影に柔軟に対応する高い機動力
- カメラアングルの自由度を高める縦横4軸チルト式画像モニター
- 氷点下の環境にも耐える堅牢なボディー
- 安定した手持ち撮影ができる最大6.0段※1の手ブレ補正効果
- 暗所での撮影をサポートする多彩な機能
- バルブ/タイム撮影用のカウンターを搭載
手振れ補正って言っても、レンズが最大4.5段なので、ボディ内手振れ補正は最大1.5段、つまり「無いよりはマシ」ってレベル。ほかに何か一般アマチュアにメリットってありますか?
❷ミラーレスカメラの新基準となるメカシャッターレス機構を実現
❸豊かな階調表現で滑らかなグラデーションを再現できるHEIF形式
❹12bit RAWや10bit ProRes 422 HQのカメラ内記録で、シンプルなシステムによる機動的な撮影が可能
❺4K UHD 60pで最大125分※1、8K UHD 30pで最大90分※2の長時間撮影が可能
❻8Kオーバーサンプリングによる高解像な4K UHD動画
上記項目がZ8の特徴=お金が掛かってる部分なんだけど、これが大事だって思う人はZ8を買えばよい。逆に言えば、「それ、何?美味しいの?」って人には意味がない💦。つまり、上記特徴に約40万円が掛かっており、これを使わないのならZ8を選ぶのは愚。
<ニコンのエントリー機種>
エントリー機種と言っても、高級プロ機の80%は出来るんだからスマホとはかなり桁違い、でもスマホとの差を付けるのはカメラじゃなくてレンズ。だからレンズ予算を確保するために、カメラはエントリー機種にするのが吉。
よく「レンズは資産、カメラは消耗品」と言われる所以。カメラは日進月歩して高機能がどんどん付いて旧モデルは安くなるんだから、使わない高機能にお金を使うのは止めて、レンズを買うのが良い。
じゃあ、Nikonのエントリー機種って何か?と言えば、
★Nikon Z5 ボディ ¥153,450(税込)→5/18以降¥164,340(税込) フルサイズ ボディ内手振れ補正
★Nikon Z fc ボディ ブラック ¥116,820(税込) APS-C 連写
この2機種はどちらにしても後悔はない筈。違いはセンサーの大きさの違いで、大きい方(フルサイズ)が広く写せるし、ダイナミックレンジに優れるけど、レンズ代が嵩む。APS-Cはフルサイズの2/3くらいの大きさのセンサーでボディはコンパクト、レンズ代が安く済むが、広角レンズが少ない。まぁどちらも大きな差はないけど、用途によっては差が出る。おいらも初めはAPS-Cを使ってたし、今でもメインの競馬用のD500はAPS-Cだ。星空撮影や風景、タイムラプス撮影でフルサイズを導入した。今時のカメラならAPS-Cで全然問題ない。唯一APS-Cで困るのは画面に小さく写ったモノを拡大するためトリミングする際に画質が劣化するくらいだ。
星景写真では広く写したいならフルサイズ、一般的な使い方ならAPS-C。観光旅行でお寺や五重塔をちゃんと撮りたいなら、フルサイズが良い。連写もZ fc はZ5よりは数多く撮れるけど、AF精度の問題もあるからあまり期待しない方がイイ。ボディ内手振れ補正は、まぁ無いよりあった方がイイ程度で、動画撮る時に手持ちでブレなく出来る訳でもないので、スムーズな動画はジンバル必須だから、そんなに差は無い。レンズ込みの総予算としては、フルサイズ > APS-Cだから、(おいらと同じく)取り敢えず初めはAPS-Cから始めるのもオススメです。
<レンズのオススメ>
エントリー機種はレンズの選び方が大事。「エントリー機種」だからって、メーカー推奨のいわゆるキットレンズは安いレンズが付いている。Nikonは良心的でキットレンズもいいモノが多いけど、他社はまぁ・・・(自主規制)。でもNikonでも初めからちゃんとしたレンズにした方がイイ。というのも、写真の質の大部分はレンズの質だから。
一般的な選択肢としては、フルサイズ用として以下のレンズ。ちなみに、フルサイズ用をAPS-Cに使うと、美味しいところだけを贅沢に使うから尚よい(逆はケラレという黒隅が発生)。
①Nikon NIKKOR Z 24-200mm F4-6.3 VR ¥110,574(税込) 中古 ¥99,800(税込)
②Nikon NIKKOR Z 24-120mm F4 S ¥125,730(税込) → 5/18以降¥138,600(税込) 中古完売
③Nikon NIKKOR Z 24-70mm F4 S ¥120,150(税込) 中古 ¥53,900(税込)
それとZ 5 24-200 レンズキットってのが実売 ¥243,540であるから、新品レンズが約80,000円で買えるってのもお得感があってアリ。近接撮影以外に弱点はないから、料理撮影はスマホにすれば、ほかはスマホでは撮れない写真が撮れるってことで、魅力的なセットだ。オススメです。
④Nikon (ニコン) AF-P NIKKOR 70-300mm F4.5-5.6E ED VR ¥84,071(税込) →5/18以降¥92,070(税込)
これはレフ機用のフルサイズ対応レンズだからお値段は控えめだけど、画質・AF・手振れ補正など性能は良いのに軽量。これに、 FTZ2(約3万円)というFマウントレンズをZマウントに変換するアダプターを付けて使用する。このFTZ2アダプターは値がこなれた他のFマウントレンズを使用する時にも使えるので、1つ持っておくとよい。
似ている型番で「DX」が付いている別モデルがあるがそれはAPS-C専用で画質はそれほどでもないので止めておくこと。なおレフ機用のレンズに「S」表示はそもそも無い。
③+④があれば、大きな神社仏閣以外であれば、大抵はなんでも撮れる。
<オススメのまとめ>
★Nikon Z5 ボディ ¥153,450(税込)+NIKKOR Z 24-70mm F4 S 中古 ¥53,900(税込)
α6400は人気機種で、バランスが良いが余計なものは付いていないスタンダード版。そこから何をオプションで付け加えるか?ということが、下記のリスト。
★SONY α6400 ボディ ILCE-6400 ブラック ¥117,810(税込) APS-C 359g
↓ 差額=+ボディ内手振れ補正 電池大きい=約45,000円
★SONY α6600 ボディ ILCE-6600 ¥162,740(税込) APS-C ボディ内手振れ補正 418g
↓ 差額=フルサイズ=約74,000円
★SONY α7C ボディ ILCE-7C ブラック ¥236,610(税込) フルサイズ 424g
ソニーってのはマウント径が小さいので光学的に不利で、ボディ内手振れ補正が効きにくいし、フルサイズにした場合の画質がちょっと疑問。だから、動画機としては四隅のシャープさなどは気にならなくても、静止画を撮る場合にはAPS-C機の方が無難。そもそもソニー機はAPS-Cを前提にマウント径を設計したけど、後からフルサイズも無理くり出したとか、そうでないとか。知らんけど。
動画機としてもボディ内手振れ補正は大したことないから手持ちでは作品化は困難で、ジンバル使用が必須。α6400にはUSB給電の機能があるので電池は小さいけど、モバイルバッテリーで補給できるので問題ない。となると、ボディ内手振れ補正とかフルサイズとかのオプションの付加価値はほとんど評価できない=無くてもいい、というのがおいらの評価。
無くてもいいものに12万円を使うのは単なる無駄遣い、ハッキリ言えば、 α7C 買うのなら、NikonZ5の方が安くて性能も何倍もいい、と個人的に思う。またフルサイズのα7シリーズはα7Sシリーズだけは例外的に「暗闇の動画機」としていいけど、それ以外は高いだけでボディが小さいから熱的に不利で、変なノイズが多い。。。なので意味ない(個人の感想です)。NikonZ9のキャッチコピー「Unstoppable」は噂の某社のフラッグシップを揶揄したとか、しないとかは、知る人ぞ知る。それはさておき💦。
ソニーのα7シリーズを評して「AFがいい」と言う人も結構いるけど、上の動画見れば分かる通り、競馬の写真でα7Ⅳでピントは全然ちゃんと来ていない💦。だから過剰な期待は禁物です。
競馬の写真ってのはこんな感じで撮れないと困りますねぇ。
上記2枚はおいらが愛馬の勝利をレフ機で撮ったもの(Nikon D500+70-200/F2.8FLVR)。まぁカメラはコチラが安いけど、レンズはコチラの方が高い。やっぱり写真はレンズですよ。
レンズはソニーはマウント情報を公開しているから、サードパーティーのレンズが安くて優秀。逆にソニー純正は高過ぎるし、設計が古いってのもあるから、避けるのが賢明。
<レンズのオススメ>
これは用途によるけど、動画か静止画かにもよる。α6400は軽量なので動画は割と小さめのジンバル使用を前提として、もう2本+αに決めてしまおう。
⑤TAMRON 11-20mm F/2.8 Di III-A RXD (Model B060) 実売 ¥79,200
これは手振れ補正は無いが、風景・星空撮影の為に三脚固定で使用すると凄くいい。おいらも購入予定リストに掲載している。動画撮影でのジンバル使用でも軽量だから小型ジンバルでイケるし、F2.8だから余計な背景がボケてくれるから肖像権侵害にもなり難い。
⑥ TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD (Model B070) 実売 ¥84,150
大口径F2.8 で手振れ補正を搭載しているから安心。 最短撮影距離0.19mで食事の料理もOK。
❼ TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD (Model A057) 実売 ¥143,550
いや、望遠も欲しいという向きには手振れ補正も強力で、おいらも狙ってるコレ。フルサイズ用だから、APS-Cなら中心部の美味しいところだけ使える。月食など月を大きく撮る時にも有効に使える。
ってことで、現在の自分の技量で実際に使える機能+α(向こう3年分の成長見込み見合い)だけのカメラを選択し、あとは予算をレンズに振り向けるのが吉だと思います。上記オススメ例なら、カメラ+レンズで20~30万円で済むのに、大枚100万円掛けプロ機買っても出てくる画に大きな差はありません。だって、今現在はそういう使いこなす技量がないんですし、今後3年で身につく訳でもないんですから身に付いた時にはもうモデルチェンジ、プロ機買うために支払った費用は回収できずに終了。そんなことならいいレンズが買えましたよね、ってこと。これが「レンズは資産、カメラは消耗品」と言われる所以。
レンズが変われば写真が変わりますが、カメラボディを変えてもそれほど変わる訳ではないと思いますので💦。手許にあるカメラの能力を最大限に発揮することで満足感を得る。「足るを知る」ということも大事なのかな?と思います。
信じるも信じないもアナタ次第です。